明日の戦略-後場に崩れて3桁下落、あすは模様眺めの1日か

5/21 16:07 配信

トレーダーズ・ウェブ

現在値
あみやき亭6,240-60
ダイキン工23,315+370.00

 21日の日経平均は反落。終値は122円安の38946円。米国株は3指数がまちまちで終えたが、ナスダックが史上最高値を更新したことが好感されて、寄り付きは3桁の上昇となった。序盤では上を試しに行って上げ幅を200円超に拡大。しかし、39300円台に乗せたところで上値が重くなった。

 米国ではエヌビディアなど半導体株が強く買われたが、国内半導体株は寄った後の動きがさえないものが多く、指数も9時台後半からはじわじわと上げ幅を縮小。2桁高で前場を終えた。後場に入っても下押し圧力の強い地合いが続き、13時台にはマイナス転換。これにより買い手控えムードが強まり、以降は下値模索が続いた。終盤にかけては節目の39000円も割り込み、下げ幅を3桁に拡大。大引け間際に安値をつけた。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆9100億円。業種別では保険、電気・ガス、石油・石炭などが上昇した一方、不動産、証券・商品先物、精密機器などが下落した。1:3の株式分割などを発表したあみやき亭<2753>が急伸。半面、足元高値圏で推移していたダイキン工業<6367>が4.7%安と大きく値を崩した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり575/値下がり1006。半導体株は全体をけん引するほどではなかったものの、ディスコが商いを伴って大幅上昇。主力どころでは日立や三井物産などの動きが良く、東電HDや北海道電力など電力株がセクターとして強かった。日経記事から「曲がる太陽電池」に対する期待が高まり、伊勢化学工業やK&Oエナジーが関連銘柄として人気化。決算を発表した保険株が大きく動いており、大幅増益計画や自己株取得が好感されたMS&ADが13.8%高と急騰した。

 一方、今期の減益計画が嫌気されたSOMPOが大幅安。半導体株に流れが向きそうであった中でも、ソシオネクストやTOWAは強めに売られた。米国で金融株が弱かったことから、みずほFGや三菱UFJが軟調。米長期金利の上昇を嫌気して、ソフトバンクG、ソニーG、リクルートなどグロースの主力どころが売りに押された。公募・売り出しを発表したMIRARTHが急落。前日まで3日連続でストップ高となっていた住石HDが、ストップ高で寄り付いた後に一時ストップ安となって終値では19.3%安と乱高下した。

 日経平均は後場マイナス転換。高く始まった後は買いが続かなかった。終値(38946円)で39000円を割り込んだことは印象が悪いが、プライムの売買代金は日通しで4兆円に届いていない。商いが薄い中で後場に売りだけが急がれており、悲観するほどの動きではない。本日の米国は特段の材料に乏しく、あす22日のFOMC議事要旨(4/30~5/1開催分)公表やエヌビディア決算を前に方向感が定まらないと思われる。あすの日本株も模様眺めムードが強まるだろう。下に控えた5日線(38821円、21日時点)がサポートとして機能するかに注目しておきたい。

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最終更新:5/21(火) 16:07

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