〔米株式〕NYダウ大幅続落、一時600ドル超安(28日午前11時02分)
【ニューヨーク時事】週末28日午前のニューヨーク株式相場は、2月の米個人消費支出(PCE)物価指数で根強いインフレ圧力が示されたことを嫌気して、大幅続落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均の前日比での下げ幅は一時600ドルを超えた。午前11時02分現在は590.00ドル安の4万1709.70ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は388.10ポイント安の1万7415.93で推移している。
米商務省が朝方発表した2月の米PCE物価指数は前年比2.5%上昇、前月比0.3%上昇と、伸び率はいずれも前月と同水準となり、市場予想(ロイター通信調べ)と一致した。一方、価格変動の激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は2.8%上昇、0.4%上昇と、ともに市場予想から若干上振れした。インフレ圧力の根強さを示す内容を嫌気して、ダウ、ナスダックともに売りが先行した。
さらに、米ミシガン大学が発表した消費者調査では、米政権の高関税政策を巡る景気先行き不安やインフレ再燃への警戒感が改めて浮き彫りになり、地合いが悪化。株価の下げに拍車が掛かった。3月の米景況感指数(確報値)は57.0と、暫定値の57.9から下方改定された。市場予想(57.9)も下回った。1年先の期待インフレは5.0%(前月確報値4.3%)と、2022年11月以来の高水準。5年先の期待インフレは4.1%(前月確報値3.5%)だった。
個別銘柄では、アマゾン・ドット・コムが3%超安、アメリカン・エキスプレス(アメックス)、ナイキ、キャタピラーなどが2%超下落し、ダウ平均の下げを先導。半面、メルクが2%超高、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、コカ・コーラ、ユナイテッドヘルス・グループなどのディフェンシブ銘柄が堅調に推移している。このほか、低調な業績見通しを受けた失望売りが広がり、ルルレモン・アスレティカは15%超急落している。(了)
時事通信
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最終更新:3/29(土) 0:34