13日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で4日ぶり反落、テック指数は0.3%上昇

3/13 18:00 配信

フィスコ

13日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比11.39ポイント(0.07%)安の17082.11ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が17.06ポイント(0.29%)安の5932.46ポイントと小幅ながら4日ぶりに反落した。売買代金は1204億4910万香港ドルに縮小している(12日は1499億6550万香港ドル)。

戻り売りにおされる流れ。ハンセン指数はこのところ急ピッチに上昇し、足元で2023年11月28日以来、約3カ月半ぶりの高値水準を回復していた。地方政府や不動産デベロッパーの債務問題、米中対立の激化などの不安材料も改めて意識されている。ただ、下値は限定的。中国景気の持ち直し期待は根強く、ハンセン指数などもプラス圏で推移する場面があった。中国政府は追加の金融緩和や消費刺激策、産業支援策などを通じ、国内経済を支える方針を示している。(亜州リサーチ編集部)

ハンセン指数の構成銘柄では、薬品卸で中国最大手の国薬HD(1099/HK)と香港不動産デベロッパー大手の新世界発展(17/HK)、自動車ディーラー大手の中升集団HD(881/HK)がそろって3.8%安と下げが目立った。

セクター別では、中国の不動産が安い。旭輝(884/HK)が5.9%、建発国際投資集団(1908/HK)が5.8%、遠洋集団HD(3377/HK)が5.7%、碧桂園HD(2007/HK)が4.9%ずつ下落した。業界の債務問題が再燃。碧桂園は13日、今月12日に期限を迎えた人民元建て社債1本について、利払いを実施できなかったことを明らかにした。

中国の金融セクターもさえない。中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.3%安、中国工商銀行(1398/HK)が1.7%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が7.6%安、新華人寿保険(1336/HK)が3.5%安、海通証券(6837/HK)が2.7%安、華泰証券(6886/HK)が1.5%安で取引を終えた。

半面、「ニューエコノミー」関連銘柄の一角は高い。ハンセン科技(テック)指数は0.3%逆行高している。個別では、電子機器製造受託サービス(EMS)中国大手の比亜迪電子(285/HK)が3.3%高、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が3.2%高、企業向けソフトウエア開発大手の金蝶国際軟件集団(268/HK)が2.9%高と値を上げた。

農業関連セクターも物色される。農機メーカー中国大手の第一トラクター(38/HK)が1.9%高、化学肥料メーカーの中国心連心化肥(1866/HK)が1.4%高、肥料販売中国最大手の中化化肥HD(297/HK)が1.2%高で引けた。

一方、本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.40%安の3043.84ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。金融株、酒造・食品株、医薬株、運輸株、太陽光発電関連株なども売られた。半面、自動車株は高い。素材株、メディア・娯楽株、軍事関連株、ハイテク株の一角も買われた。

亜州リサーチ(株)


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最終更新:3/13(水) 18:04

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