(ブルームバーグ): 中国の不動産開発大手、万科企業は物流施設の開発・運営を手掛けるGLPの持ち分21.4%の売却を探っている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。国有企業も主要株主に名を連ねる万科は、債務危機の回避に向けて現金の確保を図る。
非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、万科は国有投資会社の広東粤海控股集団や天津を拠点とする国有企業など買い手候補と協議した。合意には至っていないという。同社は2018年にGLPの株式21.4%を約34億シンガポール・ドル(現在のレートで約3860億円)で取得していた。
万科は17日、すぐにはコメントしなかった。GLPもコメントを控えた。粤海集団の本社には複数回にわたり電話したが、応答がなかった。
広東省深圳市に本社を置き、低迷する中国不動産市場の新たな火種となっている万科は、デフォルト(債務不履行)を回避する能力を巡る懸念を和らげようとしている。先週末には、郁亮会長ら経営幹部が資金繰り圧力や短期的な経営上の困難の解消に向けた計画を策定中だと、証券会社との会合で表明していた。
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原題:China Vanke Seeks to Sell 21.4% Stake in Logistics Operator GLP(抜粋)
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最終更新:4/17(水) 17:42
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