【老後】いまどきシニア世代の年金「平均受給額」と「生活費」の目安はいくら?60歳代~75歳以上の支出・収入をまとめて見る

12/9 13:05 配信

LIMO

連日の報道で備蓄米やお米の価格が注目されていますが、食品の値上げは依然として続いています。

株式会社帝国データバンク「「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2025年12月/2026年」によると、2026年に予定されている値上げ品目の中には、お米と関わりのある「パックごはん」や「清酒(料理用清酒含む)」が含まれました。

2026年の値上げ品目の中で、冷凍食品やパックごはんなど「加工食品」と、野菜ジュースや輸入酒類、料理用清酒など「酒類・飲料」の2分野が全体の約9割を占めており、値上げ要因の99.7%が「原材料高」などの「モノ由来」の要因が占めています。

2026年の食品全体の値上げペースは、2025年に比べて大幅に鈍化(前年同時期公表分の約8割減)しており、大規模な「値上げラッシュ」は一旦収束する見通しです。しかし、天候不順や円安などの影響により、「粘着的な値上げ機運」は中長期的に続く可能性があると分析されています。

こうした状況のなか、限られた収入で暮らすシニア世代にとって、日々のやりくりは頭の痛い問題です。老後の生活を支える「年金」が実際にいくらもらえるのか、その金額は将来の安心を左右する重要なポイントとなります。

そこで今回は、今のシニアが受け取っているリアルな年金額やひと月の家計収支を、一覧でわかりやすく解説します。

世間の「相場」を知り、ご自身のお金について考えるきっかけにしてみてください。それでは、詳しく見ていきましょう。

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厚生年金と国民年金の平均受給額はいくら?シニア全体の分布を解説

ここでは、60歳から90歳以上の方を対象とした、厚生年金と国民年金の平均受給額や、金額ごとの受給者分布を見ていきましょう。

●厚生年金の平均受給月額と分布|男女差はどのくらい? 
厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金保険(第1号)受給権者の平均年金月額は以下の通りです。

 ・全体:14万6429円
 ・男性:16万6606円
 ・女性:10万7200円
※上記の金額には国民年金部分が含まれています。

厚生年金受給者全体の平均月額は約14万6000円です。男女別に見ると、男性が約16万7000円、女性が約10万7000円となっており、約6万円の差があることがわかります。

●国民年金の平均受給月額と分布|男女差は? 
続いて、同じく厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、国民年金の平均受給月額を見てみましょう。

 ・全体:5万7584円
 ・男性:5万9965円
 ・女性:5万5777円
国民年金の平均月額は、全体および男女別で見ても5万円台となっています。

受給額の分布を見ると「6万円以上~7万円未満」の層が最も多く、多くの人が満額に近い年金を受給していることが推測されます。

しかし、昨今の物価高騰を鑑みると、この金額だけで衣食住のすべてを賄うのは決して容易ではありません。限られた年金収入の中で、実際の暮らしぶりはどうなっているのでしょうか。

次に、シニア世帯の家計の実態について確認していきましょう。

シニア世帯のリアルな家計事情|年代別の月間収支を比較

ここからは、シニア世帯の家計について、60歳代後半、70歳代前半、75歳以上の3つの年代別に見ていきます。

●年代別の平均実収入(65~69歳・70~74歳・75歳以上)
総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における平均的な実収入は以下の通りです。

 ・65~69歳:30万7741円(うち社会保障給付21万6915円)
 ・70~74歳:27万5420円(うち社会保障給付21万7558円)
 ・75歳以上:25万2506円(うち社会保障給付20万7623円)
収入の内訳を見ると、どの年代でも社会保障給付、つまり公的年金などが21万円前後を占めています。

ただし、実際の年金額は個人の加入状況によって大きく異なるため、ご自身の見込み額は「ねんきんネット」などで確認することをおすすめします。

●年代別の平均支出(65~69歳・70~74歳・75歳以上)
同じく総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」から、支出合計(税金などの非消費支出と生活費である消費支出の合計)を見てみましょう。

 ・65~69歳:35万2686円(非消費支出:4万1405円、消費支出:31万1281円)
 ・70~74歳:30万3839円(非消費支出:3万4824円、消費支出:26万9015円)
 ・75歳以上:27万3398円(非消費支出:3万558円、消費支出:24万2840円)
支出額は年代が上がるにつれて減少する傾向にあり、60歳代後半では約35万円、70歳代前半では約30万円、75歳以上では約27万円となっています。

年齢とともに支出が減少する傾向は見られますが、これはあくまで平均値であり、実際の支出は各世帯のライフスタイルによって大きく変わります。

平均値から考える、自分らしい老後資金計画のヒント

本記事では、公的年金の平均受給額と、シニア世帯の年代別の家計収支について見てきました。

データから見えてきたのは、公的年金が老後の生活を支える大切な収入源である一方で、それだけでは暮らしに余裕を持つのが難しいという現実です。

特に物価が上がり続けている今、年金収入と日々の支出の差をどう埋めるかは、多くの方にとって避けて通れない課題になっています。

とはいえ、「もう打つ手がない」という話ではありません。大事なのは、平均的な数字に振り回されず、自分の状況をしっかり把握することです。

まずは「ねんきんネット」などで将来の年金額を確認し、理想の生活と比べてどれくらい足りないのかを一度整理してみると、状況がぐっとつかみやすくなります。

自分の立ち位置が見えてくると、働く期間を少し延ばす、iDeCoやNISAで備える、毎月の支出を見直すなど、できることが自然と見えてきます。

漠然とした不安は、そのままにしておくと大きく育ってしまうもの。気になる今このタイミングで、無理のない範囲から準備を始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

 ・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
 ・総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
 ・株式会社帝国データバンク「「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2025年12月/2026年 」

中本 智恵

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最終更新:12/9(火) 13:05

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