〔東京外為〕ドル、157円台前半=植田総裁発言で下落(15日午後3時)

15:04 配信

時事通信

 15日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、植田日銀総裁の発言を受けて利上げ観測が台頭し、1ドル=157円台前半に下落している。地銀協でのあいさつで、「来週の金融政策決定会合で利上げを行うかどうかについて議論し、判断したい」と述べたことが利上げ観測を強めた。午後3時現在、157円31~33銭と前日(午後5時、157円51~52銭)比20銭のドル安・円高。
 前日の海外市場では、米国時間の序盤は12月の卸売物価指数(PPI)が前年同月比3.3%上昇と市場予想(ロイター調査)の3.4%上昇を下回り、インフレ懸念が後退。ドル円は157円40銭前後に下落した。中盤は、米長期金利が上昇に転じ、158円20銭付近へ水準を切り上げた。終盤は、長期金利の上昇一服や日銀の早期利上げ観測などが重しとなり、158円前後に軟化した。
 本日の東京早朝も同レベルで推移。午前は、前日終値を挟んでもみ合う日経平均を眺めて、157円80銭~158円05銭前後のレンジ圏内の値動きにとどまった。午後もしばらく同レンジ圏で推移したが、午後1時すぎに植田総裁のあいさつでの発言が伝えられると、利上げ観測が台頭。ドル円は一気に下値を試す展開となった。
 植田総裁の「来週の金融政策決定会合で利上げを行うかどうかについて議論し、判断したい」との発言は、前日の氷見野日銀副総裁のあいさつと同じ内容だったが、「正副総裁から相次いで『利上げを議論』と伝えられたことで、改めて利上げ観測が広がった」(大手邦銀)と指摘されている。
 ユーロも午後は対円で下落。対ドルはもみ合い。午後3時現在、1ユーロ=161円92~93銭(前日午後5時、161円50~52銭)、対ドルでは1.0293~0293ドル(同1.0252~0253ドル)。(了)

時事通信

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最終更新:1/15(水) 15:35

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