先週から今週にかけて(4月30日~5月10日)の新興市場は反発。4月26日終値に対する騰落率は、日経平均が+0.78%だったのに対して、グロース市場指数は+0.80%、グロース市場250指数は+0.87%とほぼ同じような反発となった。日本政府の円買い・ドル売り介入とみられる動きによる為替乱高下のほか、プライム銘柄の決算発表が先行したことなどから、グロース市場の関心はより低下し積極的な売買は手控えられた。
個別銘柄では、GreenEnergy & Company<1436>は株主優待拡充が材料視されて買い優勢となった。GMO TECH<6026>、Arent<5254>は決算が材料視されて買われたほか、売れるネット広告社<9235>は短期資金が流入し急騰。トラース・オン・プロダクト<6696>はAI電力削減ソリューションの技術が日本で特許登録されたことで上昇した。一方、決算が嫌気されてサイバー・バズ<7069>、データホライゾン<3628>、デコルテHD<7372>が売られた。また、直近IPO銘柄のカウリス<153A>、コージンバイオ<177A>、Will Smart<175A>、ダイブ<151A>、レジル<176A>も売り優勢となった。
■主力処の決算がピークを迎える
好決算だった弁護士ドットコム、GMOフィナンシャルゲートは素直に買われる展開となりそうだ。一方、ispaceは前期が営業損失55.0億円と前年比で赤字幅縮小となったのに対し、今期営業損失は131.1億円と赤字幅が大幅拡大の見通しとなっており、市場がどう捉えるか注目したい。
グロース市場指数、グロース市場250指数ともに4月に年初来安値をつけた後は下げ渋っている。「閑散に売り無し」といった地合いではあるが、接近している25日移動平均線上回ってくると反発基調は強まると考える。主力処の決算発表後に核となる銘柄が出て売買代金が1000億円をコンスタントにクリアしてくれば、グロース市場見直しの機運も強まろう。
《FA》
フィスコ
最終更新:5/11(土) 14:03
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