60歳定年で1年更新の再雇用で働いていましたが、契約更新してもらえません

5/21 8:10 配信

あるじゃん(All About マネー)

お金のこと、難しいですよね。老後の不安から、ますますお金を貯めたい、家計を守りたい、と思っている人もいるのではないでしょうか。皆さんからのちょっとしたお金の疑問に専門家が回答します。

今回は、60歳以降、再雇用で働いている人が更新してもらえない場合についてです。

◆Q:1年更新の再雇用で働いていましたが、そのまま辞めさせられそうです

「現在61歳です。60歳定年で1年更新の再雇用で働いていましたが、更新月を過ぎたのに更新手続きをしてもらえません。このまま辞めさせるのは違法ではないですか? 働く意欲はあります。会社にどういえばいいのでしょうか?」(匿名希望)

◆A:労働契約の更新をする意思があることをまずは口頭ではっきり知らせましょう

有期労働契約(この場合1年)が更新されないこと(雇止め)が認められるには、更新の回数、労働契約の内容、労働契約に対する事業主の言動、有期労働者が契約更新に対して合理的期待を持っているか、等から判断されます。

社会通念上、相当でないとみなされると、事業主が1年の労働契約を更新しないこと(雇止め)は無効と見なされます。

1年更新の労働契約を結ぶとき、または再雇用後の勤務期間中に事業主(上司など管理職を含む)から「あなたがよければ、長く働いてほしい」等と言われたことはありませんか? 同じ有期労働契約の同僚や先輩がほとんど更新を拒まれた前例がないのなら、会社が労働契約の更新を拒むために「契約期間が満了したから」だけでは不十分です。

相談者が「次も労働契約の更新がされるだろう」と期待することは合理的な理由があるといえるでしょう。相談者は労働契約の更新をする意思があることをまずは口頭ではっきり知らせてみましょう。

事業主が雇止めをするためには、契約期間満了日の30日前までに、労働契約の更新をしないことを予告しなければなりません。そして労働者は使用者に雇止めの理由について証明書を求めることができ、事業主は証明書を明示しなければなりません。

納得がいかない場合は、厚生労働省の総合労働相談コーナーなどに相談してみましょう。

文:拝野 洋子(ファイナンシャルプランナー、社会保険労務士)

銀行員、税理士事務所勤務などを経て自営業に。晩婚で結婚・出産・育児した経験から、日々安心して暮らすためのお金の知識の重要性を実感し、メディア等で情報発信を行うほか、年金相談にも随時応じている。

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最終更新:5/21(火) 8:10

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