中国の習主席、台湾の馬英九前総統と会談-米国をけん制

4/10 16:23 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 中国の習近平国家主席が台湾の馬英九前総統と北京で会談した。中台の政治交流はまれで、中国共産党が台湾の反中国派に対話の意思を示すことが意図された様子だ。

習氏と馬氏は10日午後、北京の人民大会堂大会議室で握手を交わせ、テーブルを挟んで向かい合った。台湾の総統経験者が北京を訪問したのは初めて。

習氏は馬氏に対し「家族の再会や国の再統合を、外部の介入で止めることはできない」と発言。この発言は、台湾に政治的・軍事的支援を提供する米国に向けられたものとみられる。会談には共産党幹部の蔡奇氏、王滬寧氏も同席した。

2008年から16年まで総統を務めた馬氏は、中台双方が独立に反対すべきで、「1992年コンセンサス」を堅持すべきだと呼び掛けた。このコンセンサスは馬氏がかつて率いた台湾の国民党と中国との間で成立した合意で、国の定義について解釈は異なるものの、中国は一つであることをうたっている。

馬氏はまた、「中台間で戦争が起きれば、中国人の国家にとって耐えがたいものになる」とし、「中台双方の市民は賢明であり、さまざまな問題を平和的に対処し、衝突を回避することが十分に可能だ」と続けた。

今回の会談が中台関係に根本的な変化をもたらす公算は小さいが、象徴的な重要性を持ちそうだ。会談は当初、8日に行われる予定だったが、台湾や東シナ海、南シナ海の領有権主張を強める中国に対抗するためワシントンで日米フィリピンの3カ国首脳会議が開かれる前日に最終的に設定された。

原題:Xi Hosts Ex-Taiwan Leader in Beijing for Landmark Meeting (1)(抜粋)

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最終更新:4/10(水) 21:09

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