経団連会長、為替介入あったとすれば「非常にいいタイミング」と評価

5/7 17:10 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 経団連の十倉雅和会長(住友化学会長)は7日、最近の円ドル相場の値動きについて、政府・日銀が為替介入をしたのだとすれば「非常にいいタイミング」だったと前向きな評価をした。

十倉会長は都内で開いた定例会見で、為替介入の有無については政府がコメントをしておらず、実際にあったかどうかについては「知るよしもない」と述べた。その上で、過度な円安に対しては為替介入は「過去もあったし、あるべしだと思っている」と語った。

また、十倉氏は為替は中長期的には経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)を反映するのが望ましいとの考えを改めて述べた。現在の経済のファンダメンタルズを反映した水準がいくらとは言えないが、「いくらなんでも今の150円を超える円安は安すぎる」との見方を示した。

米国による利下げ観測が後退する中、日米金利差を意識した円安の流れから円は先月には約34年ぶりの安値を付け、通貨安から恩恵を受ける輸出企業などからも急激な変動に懸念の声が上がっている。

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円は前週に2度にわたり一時的に対ドルで円高方向に急激に変動したこともあり、日本による為替介入観測が下支えしているものの、イエレン米財務長官は為替介入に慎重姿勢を示す発言をしており、政府・日銀は難しいかじ取りを迫られている。

十倉氏はまた、バイデン米大統領が自身が「排外主義的」と呼ぶ国のリストに中国やロシアをともに日本を加えたことなどについて、「大統領の発言だから重いことは重い」とした上で、米国の移民政策を「強調する余りに出た不用意な発言だと思う」とした。

バイデン氏には日本の政策に対する正確な理解を持った上で発言をしてほしかったと述べ、「決して日本人は外国人嫌いではない」との考えを示した。

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最終更新:5/7(火) 17:10

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