米、中国EVメーカーのメキシコ進出を懸念-関税逃れの対応策検討

5/15 9:43 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米バイデン政権は、メキシコから米国への自動車輸出を図る中国企業の動きを注視しており、中国企業が電気自動車(EV)に対する輸入関税を不当に逃れようとした場合の対応策を検討している。米通商代表部(USTR)のタイ代表が14日、明らかにした。

中国企業がメキシコに工場を新設し、それを利用して米自動車市場への参入を目指す兆候が見られないか、米政府は警戒しているとタイ氏は語った。

この日、ホワイトハウスは中国製EVへの輸入関税率を4倍にするなど幅広い中国製品への関税引き上げを発表した。重要セクターで国内製造業の保護・強化を図った。

バイデン氏、関税引き上げは「ずる賢い」中国から国を守るためと説明

タイ氏はホワイトハウスでのブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、第三国の「土地取得と施設建設を進め、米国市場にアクセスする他の方法を探っている中国の産業界、国有企業が存在するという事実にわれわれは皆、注目している」と述べた。中国企業は米・メキシコ国境の南側の土地を取得しつつある。

このインタビューに先立つ記者会見でタイ氏は中国のメキシコ進出をUSTRは深刻に懸念しており、「この問題への対処に用いることができるかどうか、既存のあらゆる手段を検討している」と述べていた。

中国最大のEVメーカー、比亜迪(BYD)がメキシコ国内のEV工場建設を検討しているとブルームバーグは今年報じた。BYDは14日、同社初のピックアップトラックをメキシコで発表。BYDの米州責任者は同社がメキシコの3州と交渉中であり、年内に工場建設予定地が確定する見込みだと話した。

原題:US Cites Threat of Chinese EVs Made in Mexico as Trade Concern(抜粋)

--取材協力:Jennifer Jacobs、Josh Wingrove、Kailey Leinz、Joe Mathieu.

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最終更新:5/15(水) 9:43

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