◆今日の内容を10秒でチェック!
・日経平均は大幅に4日続伸! 米イラン停戦合意で歴代3位の上げ
・キオクシア高値更新、INPEXや海運株は逆行安
・IPO異例の初値7連敗、背景に小型株への警戒感?
●【1】今日の株式相場&話題株 早わかり!
大幅に4日続伸! 米イラン停戦合意で歴代3位の上げ
【今日の相場】
日経平均株価は大幅に4日続伸! 上げ幅(+2878.86円)は歴代3位にランクインした。7日の米国市場では主要株価指数が高安まちまち。トランプ大統領がイラン情勢をめぐり「1つの文明が今夜滅びる可能性がある」などと投稿したが、取引終盤にパキスタンによる仲介への期待が高まった。交渉期限が迫った日本時間の今朝がた、米イランが2週間の停戦で合意したと伝わると、NY原油先物相場が一時1バレル=91ドル台まで急落。今日の東京市場でも停戦合意を好感した買いが広がり、日経平均株価は後場に5万6424.63円(+2995.07円)まで上昇する場面があった。東証プライムの88%の銘柄が値上がりする一方、鉱業や海運業といった業種が逆行安になった。
米イランは最終合意に向けた交渉を10日に開始するといい、先行きに不透明感が残るという市場関係者の声も多い。投資に取り組む上での注意点については、X(旧ツイッター)の音声チャット「スペース」での解説を参考にしてほしい。なお、今晩の米国では3月17〜18日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨に注目だ。
【日経平均】56308.42円↑↑
(+2878.86円)
【グロース250】775.18↑↑
(+32.27)
【NYダウ】46584.46ドル→
(-85.42ドル、7日)
【ナスダック】22017.849→
(+21.512、7日)
【今日の話題株】
◆キオクシアホールディングス(285A)
2万7600円(+4330円)
上場来高値を更新。「上場来初の配当実施を検討し始めた」などと報じられた。半導体メモリーの価格高騰で業績が急拡大したことが背景にあり、6月の説明会で株主還元などの資本配分の考え方を示す方針だという。もっとも、米イランの停戦合意で投資家心理が上向き、取引が活発で値動きの大きい半導体関連株などに投資資金が流入した面もありそうだ。
◆INPEX(1605)
4201円(-279円)
業種別では鉱業や海運業が大幅安。米イランの停戦合意を受けて原油価格が急落し、原油・ガス開発のINPEXなどに売りが出た。また、イランは停戦合意した2週間、イラン軍と調整した上でホルムズ海峡の安全な通航が可能になると表明。ホルムズ海峡封鎖による運賃高騰への思惑が後退し、商船三井などの海運株も売られたようだ。
◆パルグループホールディングス(2726)
1580円(+105円)
アパレル大手で、雑貨店「3COINS」も展開。2026年2月期決算を発表し、営業利益は前の期比14.7%増の271億円と従来予想(264億円)を上回った。2027年2月期の営業利益は8.3%増の294億円となる見通し。大型雑貨店「3COINS+plus」や衣料ブランド「DISCOAT」の新規出店による増収と、付加価値に見合った価格設定による粗利率の改善で増収増益を見込む。
●【2】水曜コーナー「ザイアナリスト小林大純『IPO株ココだけの話』」
異例の初値7連敗…背景に小型株への警戒感?
今日は前回(3月11日号)以降の3〜4月のIPO(新規株式公開)結果と、新たに発表された4月のIPO予定を確認しておこう。
前回以降、6社が新規上場した(4月2日に上場予定だったレクメドは中止)。ただ、今年第1号のTOブックスから4月2日のビタブリッドジャパンまで7社連続で初値が公開価格を下回ったのはすでに報じられている通りだ。その理由については、新興株に関心が向きにくかった、中東混迷による金融市場の不安定化が影響した、比較的大型のIPO(=公開株の換金売りが出やすい)が多かった、などと解説されている。もちろんこれらの事情もあるだろうが、異例の7連敗にはもっと根本的な理由がありそうだ。
今年ここまでに上場した9社の時価総額を見てみよう。大きいものでもイノバセルの361億円、セイワホールディングスの276億円ほど。機関投資家が参加しにくい小型IPOは減少傾向にあるが、それでも時価総額が数十億円程度という銘柄が少なからず見受けられる。
東証の上場維持基準の厳格化に伴う改善期間が3月末から順次終わり、4月1日付で多数の銘柄が「監理銘柄」に指定された。流通株式時価総額などの基準を満たせなかったことが理由だ。これらの監理銘柄は早ければ10月にも上場廃止となる可能性があり、指定を受けて株価が急落するものも散見された。
このため、IPOでも基準未達リスクのある小型株への警戒感が買いを手控えさせている可能性がある。前述したセイワHDの値動きが比較的良いことも、こうした見方と整合的だ。セイワHDは初値こそ公開価格を下回ったものの、上場日にストップ高を付けた。詳細については前回を見てほしいが、後継者難で中小製造業の事業承継の機会も大きそう。このように、IPOでは「規模」と「事業内容」の2点で銘柄選別される傾向が強まるかもしれない。「規模」については、一般的に機関投資家の投資基準の下限とされる時価総額300億円程度が1つの目安だろう。 今週9日にはソフトテックスが東証スタンダードへ上場する。その後のIPO予定については下表にまとめた通り。やはり上場時時価総額が100億円未満となる見込みの銘柄が多いので、小型株への警戒感がうかがえるか注視したい。もっとも、M&A(合併・買収)仲介のバトンズは株式需給(売りと買いのバランス)が引き締まりやすく、値を飛ばす可能性もある。また、「梅乃宿の梅酒」「あらごしシリーズ」を手掛ける梅乃宿酒造は配当や株主優待への関心が高いようだ。
(ザイIPO株アナリスト 小林大純)
小林大純
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(現経営管理研究科)修了(MBA)。金融情報サービス会社などを経て現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。
ザイ編集部
最終更新:4/8(水) 20:10