〔NY外為〕円、156円台前半(14日)

5/15 6:29 配信

時事通信

 【ニューヨーク時事】14日のニューヨーク外国為替市場では、市場予想を上回ったインフレ関連指標を背景に円売り・ドル買いが優勢となり、円相場は1ドル=156円台前半に下落した。午後5時現在は156円39~49銭と、前日同時刻(156円19~29銭)比20銭の円安・ドル高。
 米労働省が朝方発表した4月の卸売物価指数(PPI)は前月比0.5%上昇と、市場予想(0.3%上昇=ロイター通信調べ)を上回ったほか、エネルギーと食料品を除いたコア指数も前月比0.5%上昇と、予想の0.2%上昇を上回った。3月のPPIは下方修正されたものの、根強いインフレ圧力が改めて示されたと捉える向きが多く、米利下げ観測が幾分後退し、市場は円売り・ドル買いで反応。一時、156円80銭まで下落する場面もあった。その後は下げ幅を一部縮小したが、終日、円安・ドル高地合いが継続。翌15日に4月の消費者物価指数(CPI)の発表を控え、様子見ムードも広がった。
 一方、政府・日銀の為替介入への警戒感は根強い。鈴木俊一財務相は14日、円安に対する政府と日銀の連携を巡り「相互の政策目的に摩擦が生じることがないよう、日銀と意思疎通を密にしつつ、為替の状況を注視して万全な対応を取っていきたい」と述べた。
 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は14日、金融政策はおそらく景気抑制的との考えを示した上で「次の動きが利上げである公算は小さい」とし、金利据え置きを続ける「可能性がより高い」と述べた。4月のPPIについては、「極めてまちまち」との見方を示したほか、インフレ鈍化進行への「確信は以前ほど高くない」と認めた。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0815~0825ドル(前日午後5時は1.0785~0795ドル)、対円では同169円19~29銭(同168円49~59銭)と、70銭の円安・ユーロ高。(了)

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最終更新:5/15(水) 7:26

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