22日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場は、手掛かり難で1ドル=156円台前半で小動きにとどまっている。正午現在は、156円29~30銭と前日(午後5時、156円21~22銭)比08銭の小幅ドル高・円安。
東京時間は、156円20銭台で始まった。仲値設定に向けては、「国内輸入企業によるドル買いが入った」(外為ブローカー)とみられ、午前10時すぎには156円35銭近辺まで水準を切り上げる場面があった。
ただ、156円台半ばに接近すると「介入警戒感が意識される」(国内証券)ほか、日経平均株価の下げ幅拡大を受けて「リスク回避の円買いが入った」(運用会社)ことから伸び悩み、正午にかけて156円台前半で推移した。
投資家の関心は、日本時間23日未明に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨や、米半導体大手エヌビディアの決算に移っている。FOMC議事要旨について、市場関係者は「米連邦準備制度理事会(FRB)幹部からタカ派的なコメントが目立つ中、年内の利下げ回数の有無を見極めづらくなっており、議事要旨の内容を確認したい」(国内証券)と指摘する。エヌビディアに関しては「前回の決算を受けてエヌビディア株が上昇。日米ともに人工知能(AI)関連株の人気が高まり、為替市場でも間接的にリスク選好の円売り・ドル買いが強まっただけに、決算を受けた金融市場の動きを見定めたい」(先の外為ブローカー)という。
こうした中、午後も材料待ちの状況で、156円台前半でのもみ合いが続きそうだ。
ユーロは、朝方に比べ対円、対ドルで小動き。正午現在は、1ユーロ=169円72~73銭(前日午後5時、169円72~73銭)、対ドルでは1.0859~0859ドル(同1.0864~0865ドル)。(了)
時事通信
最終更新:5/22(水) 12:34
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