(ブルームバーグ): 中国の与信は4月に初の縮小を記録した。国債発行が鈍化したほか、融資の伸びも予想を下回り、需要の低迷を示唆した。
中国人民銀行(中央銀行)が11日に発表したデータを基にブルームバーグが算出したところによると、経済全体のファイナンス規模を示す4月の社会融資規模は前月比で2000億元(約4兆3100億円)近く減った。2017年までさかのぼる比較可能なデータに基づくと減少は初めて。資金調達活動の縮小を反映している。
データの内訳を見ると、4月は国債の償還額が発行額よりも多く、融資規模縮小の一因となった。シャドーバンキング(影の銀行)からの資金調達も減少し、与信全体を圧迫した。
金融機関の4月の新規融資は7310億元で、予想の9160億元を下回った。融資残高の前年比の伸びは3月の9.2%から9.1%に鈍化した。
ジョーンズラングラサールの大中華圏担当チーフエコノミスト、ブルース・パン氏は「政府が間もなく超長期国債を発行し、5月と6月の与信拡大によって補われる可能性があるため、4月のデータのボラティリティーは許容範囲内だ」と指摘した。
中央・地方政府は今年これまで、予想よりも遅いペースで債券を発行しており、需給面から国債相場の上昇を後押ししてきた。 先月の中国共産党の中央政治局会議で、指導部はインフラプロジェクトの主要な資金源である特別国債と特別地方債の発行を急ぐよう求めた。政府は今年、1兆元相当の特別国債を発行する予定だ。
パン氏は、シャドーバンキングによる資金調達の減少は、当局がリスク防止に重点を置いていることを示していると述べた。人民銀はここ数カ月、金融システムにおける資金の滞留を避ける意向を強調してきた。
4月は通常、借り入れの動きが鈍い。この時期には銀行が四半期ごとの貸出目標達成を急いでいないためだ。人民銀はここ数週間、金融緩和を控えており、人民元に下押し圧力をかけることや国債相場上昇をあおることを避けている。
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原題:China Credit Shrinks for First Time, Loan Growth Disappoints (2)(抜粋)
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最終更新:5/12(日) 8:50
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