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「金融緩和終了」で起こる「円高×株安」の大乱調相場…!日銀・植田総裁の「決断」を機に「下がらない!&期待大!」の超優良株を探してみた!

3/19 6:32 配信

マネー現代

日銀「政策転換」へ!日本株「大波乱」を警戒せよ!

(文 大川 智宏) 年始から強烈な上昇を達成し、史上最高値を更新するなど活況に沸いた日本株市場であったが、足元で調整含みの「乱調相場」の様相を呈してきている。

 背景としては、米国の景気後退懸念とそれに伴う利下げ期待、そして日本側では日本銀行のマイナス金利の撤廃などの引き締め懸念があり、それに伴って円高ドル安が進行しやすい地合いとなったことが一因だろう。

 これまで上昇の原動力であった円安環境から、日米の政策転換を機に円高へのトレンドへと流れが変化したのであれば、需給も同様に逆流が始まるのは自然のことだ。もともと、一方的な急騰を続けてきたことで利益確定売りがでやすかったこともあるが、大手半導体銘柄の失速なども含めて上昇をけん引してきた要素に徐々に暗雲が立ち込めつつある。

 今後も、突発的な急落には注意が必要だろう。

 では、このような相場環境ではどのような銘柄に投資をしてもリスクが高いため投資自体を避けるべきなのだろうか。そうとは言い切れない。

密かに「注目され始めた」銘柄がある

 もちろん、日本を代表するようなブルーチップ銘柄が伸び悩むのは好ましい状況とはいえないが、海外投資家が主導する外需の大型株中心のお祭り相場の中で延々と放置され続けてきた銘柄にも、ようやく資金が向くような動きが見られ始めたのも事実だ。

 特に顕著なのは、時価総額の小さい中小型株の強さ、底堅さだろう。実際に、中型株(TOPIX MID400)と小型株(TOPIX SMALL)に対しての大型株(TOPIX100)の相対値を観察すると、足元の急落相場を機に底打ちの兆しを見せていることが分かる。

 図:過去6ヵ月間の中型株および小型株と大型株の相対値の推移

 まだ、反転の期間としては短く、これまでのように一時的なリバウンドとして終わってしまう可能性も否定できないが、それでもこれまで以上に急峻な反転の動きには期待を感じさせるものがある。

 前述のように、これまでは円安の進行によって為替差益を得られる外需の大型株が恩恵を受け、中小型株が中心となる内需銘柄は輸入物価の高騰などで苦境に立たされてきた。ここにきて、マクロ環境がようやく中小型株にとって追い風となりつつあり、業績・株価ともに上下に振らされながらも徐々に復権への道を進み始めた可能性が高いと考えていいかもしれない。

波乱相場で光があたる「中小型株」

 また、この環境下で中小型株を保有するメリットは、それだけではない。強烈な上昇相場の中で放置され続けてきたということは、これまで海外投資家をはじめとした巨大な資金に買われてこなかったということだ。

 多くの投資家に持たれていなければそもそも売られる需給が存在しないため、見方を変えれば中小型株は市場の逆境に強い性質を持っているとも考えられる。

 この相場局面の変化における大型株vs中小型株の対立構造は数字で見ても明確であり、前掲の小型株と大型株の相対パフォーマンスと日経平均株価の推移を比較してみると、両者は明確な逆相関を描く。

 相場が上昇する際には大型株が、下落する際には小型株がアウトパフォームしやすいという大変シンプルな関係性だ。

 図:小型株のパフォーマンスと日経平均株価の関係性

 特に、今年の年始からの上昇相場で小型株は日経平均株価の構成銘柄のような大型株に完全に取り残されていたことが、この図からも理解できるだろう。

 そして、足元の不安定な相場環境下でようやく反撃の狼煙を上げ始めた、というのが現在の状況だ。

打たれ強く将来性抜群の銘柄群を発見!

 それでは、ここからはとりあえず時価総額の小さい銘柄を保有しておけばいいのかというと、それはさすがに軽率だと言わざるを得ない。

 たしかに、需給的に売られにくいという利点はあるものの、一般論として中小型株は投資リスクの高い銘柄が多く含まれる。大型株に比して企業としての規模が小さいため、今後の急成長に賭けた大規模な先行投資をして財務に脆弱性があったり、事業セグメントが分散されていなかったりなどの問題を抱えているケースも散見される。

 経営が悪化すれば、最悪の場合は株式市場から退場するといった事態も考えられるだろう。

 そういったリスクを取ることが、テンバガー銘柄に代表されるような成長株を見つける中小型株投資の醍醐味でもあるのだが、現在のような経済および市場の環境は高リスクな投資を積極化させるには適さないだろう。

 むしろ、乱高下する相場に巻き込まれにくく、それでいてしっかりとした成長が見込める銘柄を丁寧に抽出すべき局面だと考える。

 では、足元のような地合いでは、どのような中小型株が魅力的といえるのだろうか。

 今回、筆者は様々な厳しい条件を課して、中小型株996銘柄から珠玉の銘柄群はどれかを検討した。そこから浮かび上がるのは、厳しすぎる条件をクリアし波乱相場を悠然と生き残る「鋼の鎧」を身にまとった銘柄である。

 結果、抽出された銘柄はたったの「9銘柄」に過ぎない――。

 後編「日本株大混戦へ…! 「円高×株安」の連鎖がはじまった今が買い! 「大乱調相場」を生き残るプロが厳選した「珠玉の9銘柄」を一挙公開する!」では、その抽出方法を詳細に解説し、いま注目するべき珠玉の9銘柄を公開しよう。

マネー現代

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最終更新:3/19(火) 6:32

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