富田隆弥の【CHART CLUB】 円安進展で上昇に弾みも
「円安進展で上昇に弾みも」
◆4月序盤にトランプ米大統領の相互関税発動により急落した世界の株式市場。だが、その後は順調にジリ高を続け、4月の下落分を概ね取り戻した。コロコロ変わるトランプ大統領の発言に対し、ジリ高で応える株式市場の姿からは耐性力が備わってきたことがうかがえる。
◆一方、4月22日に節目の1ドル=140円処から円安に転じたドル円相場。5月1日の日銀金融政策決定会合、7日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を経て、9日には146円19銭をつけて25日移動平均線を突破した。IMM通貨先物では高水準の「円買い」ポジションがあり、その巻き戻し(円売り)が始まると150円台への円安進展も想定される。
◆日経平均株価は8日時点で75日線(3万7109円)、200日線(3万7960円)に迫ってきた。短期テクニカル指標の過熱に伴うスピード調整は不可避だが、裁定買い残など需給が改善した日本株は押し目買いを呼び込みやすく、両線を抜くと一気に「3万8000円~4万円」を目指してもおかしくない。
◆主力企業の決算発表が進み、日本株は目先の懸念要因をほぼ織り込んだ。今期の想定為替レートを見ると「1ドル=140円」前後に設定するところが多く、為替が150円方向に進むのならば、日経平均株価を押し上げる追い風ともなる。ここからのスピード調整は「押し目買い」で対応してみたい。
(5月8日 記、毎週土曜日に更新)
情報提供:富田隆弥のチャートクラブ
株探ニュース(minkabu PRESS)
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最終更新:5/11(日) 14:33