来週の東京外国為替市場見通し=日米金利差に変化あるか、米3月雇用統計に焦点

3/29 16:31 配信

ウエルスアドバイザー

予想レンジ:1ドル=149円90銭-153円00銭

 3月25-29日のドル・円は上値の重い展開。週初25日は、神田財務官による口先介入が伝わったことがドル・円の上値を圧迫した。26日は、米2月耐久財受注が強い結果となり、ドル買い・円売りが優勢となった。27日のドル・円は軟調。田村日銀審議委員が講演で「当面緩和的な金融環境が継続する」などと発言したことがハト派寄りと受け止められ、ドル買い・円売りに傾く場面があった。28日は弱い米経済指標の発表を受け、米インフレ懸念が後退、ドル・円の上値を抑制した。

 4月1日の週は、5日に予定されている米3月雇用統計が焦点。米労働環境は底堅い状況だが、こうした見方に変化があるか注目したい。3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では年内3回の利下げ見通しが維持された一方で、ウォラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事は利下げを遅らせるか、回数減が適切との見方を示している。米景気の動向次第ながら、しばらく米金利が高止まりする可能性がある一方、日本の緩和的な金融環境は継続すると想定されることから、日米金利差が縮小しづらく、ドル・円の支えとして意識されそうだ。

 米経済指標では、3月雇用統計のほか、3月ISM(米供給管理協会)製造業景況指数、3月ISM非製造業景況指数、2月貿易統計、3月ADP雇用統計などが予定される。

 ドル・円は、日本の当局による為替介入が強く警戒される中、23年11月に付けた同年の高値151.94円をはさんだ展開か。

提供:ウエルスアドバイザー社

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最終更新:3/29(金) 16:31

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