6日の香港市場概況:ハンセン1.7%高で反発、薬明生物9.1%上昇

3/6 18:00 配信

フィスコ

  6日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比275.45ポイント(1.70%)高の16438.09ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が110.24ポイント(1.98%)高の5672.97ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は1023億7710万香港ドルとなっている(5日は1121億2930万香港ドル)。

中国の政策に対する期待感が相場を支える流れ。向こう1年間の政策運営方針を決定する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は昨日開幕し、来週11日まで開催される。関係各所は具体的な政策を徐々に明らかにする見通しだ。今年のGDP成長目標が23年と同水準の「5.0%前後」に設定されたことを「物足りない」として、前日は好感する買いが限定されたものの、この日は一転して買いが優勢となっている。(亜州リサーチ編集部)

ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が9.1%高、電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(9618/HK)が7.8%高、ガラス生産の信義玻璃HD(868/HK)が6.3%高と上げが目立っている。京東は本日、2023年通期決算を公表する予定。業績期待が高まっている。

セクター別では、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連が高い。上記した薬明生物技術のほか、来凱医薬(2105/HK)が16.4%、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が4.3%、薬明合聯生物技術(2268/HK)が3.8%ずつ上昇している。前日に読み上げられた全人代「政府活動報告」では、創薬産業を支援し、バイオ製造などの新たな成長エンジンを育成する方針も盛り込まれた。

消費セクターも物色される。政府系の華潤ビールHD(291/HK)が6.0%高、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(6862/HK)が4.7%高、スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が3.7%高、食品・飲料メーカーの統一企業中国HD(220/HK)が2.9%高、白物家電大手の海信家電集団(921/HK)が2.8%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.4%高で取引を終えた。「政府活動報告」では、内需拡大も重要政策に挙げられている。

自動車セクターもしっかり。浙江零ホウ科技(9863/HK)が6.0%高、小鵬汽車(9868/HK)が4.9%高、蔚来集団(9866/HK)が3.1%高、長城汽車(2333/HK)が2.8%高で引けた。蔚来集団は5日引け後、23年10~12月期の決算を報告。赤字幅の縮小が材料視された。

一方、本土市場は5日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.26%安の3039.93ポイントで取引を終了した。銀行・保険株が下げ主導。医薬株、不動産株、ハイテク株、運輸株、メディア・娯楽株、食品・酒造株なども売られた。半面、発電株は高い。産金株、証券株、自動車株、エネルギー株、素材株も買われた。

亜州リサーチ(株)

《CS》

フィスコ

関連ニュース

最終更新:3/6(水) 18:10

フィスコ

最近見た銘柄

ヘッドラインニュース

マーケット指標

株式ランキング