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ブシロード、3Q(7~3月)決算は売上高6%減、営業益96%減 複数のモバイルゲームのクローズが収益に影響 新作TCG「ドリオ」は4Qから収益寄与へ

5/14 17:27 配信

gamebiz

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ブシロード315+5

ブシロード <7803> は、5月14日、2024年6月期の第3四半期累計(7~3月)の連結決算を発表、複数のモバイルゲームのクローズを実施したものの、クローズに伴う売上の減少や費用の負担が業績に大きく影響し、減収減益となった。

なお、経常利益については、為替相場の変動による為替差益2億7400万円を計上したことも影響し、減益率が縮小している。

売上高328億5800万円(前年同期比6.5%減)
営業利益7000万円(同96.5%減)
経常利益6億5300万円(同75.7%減)
最終損益2500万円の赤字(前年同期12億4300万円の黒字)

各セグメントごとの状況は以下のとおり。なお、ヘルスケア事業撤退のためセグメント名が「スポーツ&ヘルスケア事業」から「スポーツ事業」に変更となっている。

◆エンターテイメント事業

売上高279億8800万円(前年同期比6.7%減)、セグメント損益3億600万円の赤字(前年同期18億8000万円の黒字)

①TCG(トレーディングカードゲーム)ユニット
第2四半期に引き続き、「ヴァイスシュヴァルツ」と「カードファイト!! ヴァンガード」は堅調に、「Shadowverse EVOLVE」は軟調に推移した。「カードファイト!! ヴァンガード」では、新シリーズ「カードファイト!! ヴァンガード Divinez」の放送や、コロコロコミックでの漫画の新連載が開始した。また、今後のTCG開発体制のさらなる強化を目的として、2024年1月に遊宝洞との資本業務提携を実施した。

②デジタルコンテンツユニット
モバイルゲームは、複数のゲームのクローズを実施したものの、第3四半期時点では赤字幅の縮小には至らず、第2四半期に引き続き低調に推移した。コンソールゲームは『ゴブリンスレイヤー -ANOTHER ADVENTURER- NIGHTMARE FEAST』と『マクロス -Shooting Insight-』の2作品を発売したが、開発費先行のため赤字が続いた。

③BI(Bushiroad International)ユニット
BIユニットはTCGユニットとデジタルコンテンツユニットに重複して属している。TCGにおいては、英語版「カードファイト!! ヴァンガード」が日本語版に続いて新シリーズを開始した。一方、北米を中心とした売上が弱含んでいる影響があり、やや軟調に推移した。デジタルコンテンツは、日本国内同様に厳しい環境を受けて軟調に推移した。また、海外展開の強化の一環として、2024年2月に台北、3月にはインドで「Bushiroad EXPO 2024」を開催した。

④ライブエンタメユニット
「Roselia」「MyGO!!!!!」「Ave Mujica」が日本国内で音楽ライブを開催し、「RAISE A SUILEN」が台北と上海で初のアジアツアーを開催するなど、バンドリ!の各ユニットが様々な地域で音楽ライブを開催し、現地のファンにバンドリ!の音楽ライブを提供した。地方での開催が中心のため、都心集約型であった第2四半期と比べて売上・利益の水準は低いものの、堅調に推移した。

⑤MD(マーチャンダイジング)ユニット
音楽ライブ「Ave Mujica 1st LIVE「Perdere Omnia」」関連のライブグッズ・キャラクターグッズの販売が伸長するなど、「バンドリ!」関連の売上を中心に堅調に推移した。また、「Wonder Festival 2024 Winter」や「AnimeJapan 2024」に出展し、デフォルメフィギュアブランド「PalVerse」で今後発売を予定している商品の展示などを実施した。

⑥アドユニット
ブシロードムーブでは、広告・イベント運営などの代理店事業、ラジオ・音響・映像などの制作事業、声優事業の各事業がともに堅調に推移した。引き続き、アニメ委員会への出資・参画や自社イベント運営・制作などを通じて、グループ事業全体の規模拡大に貢献している。

◆スポーツ事業

売上高48億7000万円(同5.9%減)、セグメント利益3億7700万円(同140.7%増)

「新日本プロレス」と「スターダム」は、代表取締役社長に就任した棚橋弘至氏(新日本プロレスリング)と岡田太郎氏(ブシロードファイト)による新体制のもと、2024年1月4日に開催した「ベルク Presents WRESTLE KINGDOM 18 in TOKYO DOME」と「イッテンヨン・スターダムゲート」にてあわせて約2万9000人を動員し、堅調に推移した。

ブシロードウェルビーでは、ヴァイスシュヴァルツのカード付プロテインバー商品「MyGO!!!!!プロテインバー」「Ave Mujicaプロテインバー」を発売し、カードゲームショップのほかライブイベント会場での物販でも好評だった。今後も自社・他社の有力IPとコラボした商品の展開を企画している。

■2024年6月期通期予想を修正

2024年6月期通期の連結業績見通しは、第3四半期決算と同時に業績予想の修正を発表しており、以下のとおり。

売上高450億円(前期比7.8%減)
営業利益7億円(同79.3%減)
経常利益13億円(同71.1%減)
最終利益6億円(同70.7%減)

TCGユニットでは、新作TCGの「プロ野球カードゲーム ドリームオーダー」は4月に第1弾商品を発売した。プロ野球の開幕とプロモーションの実施に伴い、本商品の認知も徐々に広がってきており、発売直後の状況としては計画した売上水準に達している。既存TCGの商品の発売も多いことから、エンターテイメント事業の黒字回復に貢献する見込み。

デジタルコンテンツユニットでは、モバイルゲームは一部のゲームのサービス終了が完了したことから、赤字幅は縮小する見込み。コンソールゲームは、開発投資に係る費用が引き続き発生するが、新商品の発売が伴い始めることで赤字幅は段階的に改善する見込み。

スポーツユニットでは、新日本プロレスは6月に開催の「AEW x NJPW: Forbidden Door」をはじめ、国内外で興行を多数開催する。スポーツ事業の通期としては、売上は前年と同程度の水準に、営業利益は前年を上回る水準となる見込み。

gamebiz

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最終更新:5/14(火) 17:27

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