新興市場展望=消去法的だが値動き頑強
グロース市場が堅調な値動きを続けている。週末29日は東京市場全般が為替市場の円高を嫌気して軟調に推移する中、短期的な資金の受け皿となって頑強な値動きとなった。金利上昇局面であり、大局的にグロース株を買う地合いではないが、目先的には強い動きとなりそうだ。
<流動性ある主力株が中心>
東証グロース市場250指数は640ポイント程度まで上昇し、秋以降は下値切り上げの動きを継続させている。上値の重さが目立つプライム市場との比較で強さが目立ってきている。カバー <5253> が高値圏で推移し、タイミー <215A> が下げ止まり、BASE <4477> やフリー <4478> にも買いが先行。グロース株の中でも流動性のある主力級銘柄が買い対象となっている。
ジリ高基調のトライアルホールディングス <141A> 、急伸して直近高値を払ってきたヘッドウォータース <4011> 、好実態のボードルア <4413> やAnyMind
Group(AMG) <5027> なども引き続きマークしておきたい。
<IPOに目玉なく刺激薄>
IPO(新規上場)は12月の上場ラッシュに向けてブックビルディングが行われている。キオクシアホールディングス<285A>(プライム)(電気機器)やファイントゥデイホールディングス<289A>(プライム)(化学)などはあるものの、大型IPOはなく、個人投資家人気が集まるような目玉案件もないため、そこまで既存市場への影響はなさそう。11月上場銘柄などのセカンダリー(流通市場)での値動きの方が注目を集めそうだ。(小泉健太)
提供:ウエルスアドバイザー社
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最終更新:11/30(土) 8:53