ヘッジファンド、円の弱気ポジション積み増し-日銀利上げはハト派的

3/24 14:31 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): ヘッジファンドは、3月の日銀会合までの週に円に弱気の取引を増やした。日銀は世界最後のマイナス金利政策を終了させたが、緩和的なスタンス維持を約束し、円は2024年の安値に落ち込んだ。

米商品先物取引委員会(CFTC)の19日までのデータによると、レバレッジを効かせた投機的投資家は円のショートポジションを5951枚増やし8万805枚とし、先月記録した6年ぶり高値8万3562枚に近づいた。

19日の日銀政策決定会合終了後、円は対ドルで1%以上下落した。

CFTCによると、ヘッジファンドは21年以来一貫して円ショートを維持しており、日銀が政策を正常化しつつも緩和的な姿勢を維持するとの期待から、円ショート取引はここ数カ月も人気が高い。

予想されていた日銀の利上げは結局、米国と日本の利回り格差を縮小させることはほとんどなかった。円は引き続きキャリートレードの調達通貨となっている。

CIBCの外国為替ストラテジー世界責任者、ビパン・ライ氏(トロント在勤)は日銀発表後のリポートで「日銀のシフトはハト派的な表現に彩られており、資金が大量に本国へ送金される可能性は低い」と分析。「中長期的には、円は依然としてキャリートレードの重要な調達通貨であり続けるだろう」と予想した。

次の利上げの時期についての明確なガイダンスはない。円は今年に入り対ドルで7%近い下落と、10カ国・地域(G10)通貨中で最悪のパフォーマンスを記録している。

資産運用会社も円下落を見込む取引を増やした。円ショートポジションは2万5624枚増の5万9529枚となった。

原題:Hedge Funds Boost Bearish Yen Bets as BOJ’s Dovish Hike Weighs(抜粋)

(c)2024 Bloomberg L.P.

Bloomberg

関連ニュース

最終更新:3/24(日) 14:31

Bloomberg

最近見た銘柄

ヘッドラインニュース

マーケット指標

株式ランキング