新しい梅田の「顔」に 「グラングリーン大阪」6日に先行まちびらき
JR大阪駅北側で進むうめきた2期開発事業(グラングリーン大阪)で、9月6日にホテルや公園、商業施設を含む一部区域で先行まちびらきが行われます。同月3日のメディア向け内覧会に参加して、どんなところなのか見てきました。
「みどり」と「イノベーション」の融合拠点に
うめきた2期開発事業は、JR大阪駅北側にあった約24haの旧梅田貨物駅跡地(うめきた地区)を再開発する「うめきたプロジェクト」の一環です。同プロジェクトではまず、2002年に同地区東側の約7ha(1期地区)の開発をスタート。13年4月に複合施設のグランフロント大阪が開業しました。
うめきた2期については、18年7月に三菱地所を含む9社のグループが開発事業者に決定。「『みどり』と『イノベーション』の融合拠点」をまちづくりの目標に掲げ、これまで大阪駅(うめきたエリア)の地下ホーム設置(23年3月開業)や土地区画整理事業、道路および公園の整備などを進めてきました。
6日に先行まちびらきを行うのは、都市公園の「うめきた公園」の一部と中核機能施設「JAM BASE」、商業施設「グラングリーン大阪 ショップ&レストラン」、ホテル「キャノピーby ヒルトン大阪梅田」。うめきた2期地区の全敷地の約4割にあたります。
「うめきた公園」の広さは約4.5ha。開発事業者側によると、大規模ターミナル駅直結の都市公園としては世界最大級になるとのことです。内覧会では、同公園のサウスパーク全面とノースパークの一部を公開。報道陣は、芝生と木々が植栽されたばかりと見られる園内をめぐり、撮影を行っていました。
「JAM BASE」は、大学や企業、スタートアップ、研究機関などの様々な人々の交流を促し、アイデアやイノベーションの創出を目指します。施設内には、イノベーション創出拠点ならではの洗練された雰囲気の交流スペースや家具付きレンタルオフィスなどが設置されていました。
この他、「グラングリーン大阪 ショップ」では、アウトドア関連商品を販売する「パタゴニア大阪・梅田」などの店舗が軒を連ねており、飲食店では試食も提供していました。「キャノピーbyヒルトン大阪梅田」では、広さ127平方メートルのパノラマビュースイートなど高価格帯の客室を見学できました。
全面開業後は年間1億人の来場目指す
3日午前11時からは、うめきた公園のサウスパークにあるイベントスペース「ロートハートスクエアうめきた」で先行まちびらきの記念式典が行われました。
式典に出席した大阪府の吉村洋文知事は、うめきた2期地区について「ここに立った時、『いや本当にすごいな、こんなに素晴らしい街になるんだな』と感動しました」と感想を述べるとともに、「この新しい梅田の顔、新しい梅田のシンボルのもと、もっともっと大阪、関西を成長させていきたい」と抱負を語りました。
大阪市の横山英幸市長は、JAM BASEについて「うめきたが大阪や関西、いや日本のイノベーションの拠点となるために、JAM BASEが中心的役割を担うものと確信しています」と期待。来賓として出席した関西経済連合会の松本正義会長は、「(うめきた2期地区を)初めて訪れたがびっくりしました。大阪のポテンシャリティーを100%現実化しているんじゃないか」と称えました。
うめきた2期区域では今後、大阪・関西万博が開かれる25年の春ごろに南館(オフィス・ホテル・中核機能施設・商業施設)が開業の予定。地区全体のまちびらきは、27年度中の見込みです。グランフロント大阪が年間5000万人の来場者を集めていることから、開業後は、グランフロント大阪と合わせて年間1億人の来場を目指すそうです。
(取材・文:具志堅浩二)
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最終更新:9/5(木) 12:34