ミドルマーケットCLO、裏付けローンの質が悪化-ムーディーズ

5/9 2:40 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 借り入れた融資がローン担保証券(CLO)にパッケージされている比較的小規模な企業の信用の質は、昨年後半を通じて悪化した。投資家が資金を投じてきた市場に金利上昇が打撃を与えていることが新たに示唆された。

米格付け会社ムーディーズ・レーティングスは2022年後半から23年末までに、ミドルマーケットCLOとして知られる証券にパッケージ化されたローンの約4分の1を格下げした。8日の同社リポートで明らかになった。ムーディーズが格付けを付与するCLOに基づく同リポートによれば、同社が信用の質の評価を引き上げたローンは同じ期間にわずか5%程度にとどまり、残りは据え置きだった。

こまでのところ、こうしたローン担保証券自体は過度なストレスに見舞われていないと、リポートでは説明。ただし、高止まりが続く金利は試練をもたらす可能性が高く、借り手企業の5社に1社以上は借り換えや新規借り入れの際に、外部資金の確保が困難となり得ると記した。

今回のリポートは、信用市場の中でも比較的不透明な部分に焦点を当てたものだ。一般的にEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が2億ドル(約311億円)未満のミドルマーケット企業は、資金調達時に公式な信用格付けを取得しないことが多い。しかし、債務がCLOにパッケージ化されると、格付け会社は担保の質を理解するため裏付けとなっているローンを調査し「信用評価」を付与する。

原題:Quality of Middle Market CLO Loans Has Worsened, Moody’s Says(抜粋)

(c)2024 Bloomberg L.P.

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最終更新:5/9(木) 2:40

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