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東京為替見通し=年度末仲値に注目、昨年は大幅上昇後に下落 日米インフレ指標にも注視

3/29 8:00 配信

トレーダーズ・ウェブ

 海外市場ではドル円は151円前半で小動きだった。聖金曜日の祝日(グッドフライデー)の前日で米債券市場が短縮取引。為替も流動性が薄く、大きな方向感は出なかった。ユーロドルは欧州市場で一時1.0775ドルと2月20日以来の安値を付けた。戻りも1.0819ドルまでと限られた。

 本日のドル円は、東京時間では流動性低下が見込まれるなか、東京仲値を中心に月末・期末・年度末のフローに左右されそうだ。本日の経済指標では日米のインフレ指標を注視することになる。

 本日はオセアニア市場(豪州・ニュージーランド)やアジア市場(香港・シンガポール)が休場、独・仏・英・スイスなどの欧州の主要市場も休場だ。また、米国も為替は通常営業だが、株式や債券市場は休場であり、流動性は非常に薄くなることが懸念される。そういった中でも、本邦から月末・期末・年度末に絡んだフローが入ることが予想される。ニュースや要人発言がなくても、相場が大きく動くリスクには留意したい。

 昨年を振り返ると、東京仲値にかけてはドル買い・円売りが優勢となり、強引な仲値決めでドル円は132円半ばから133円半ばまで大幅にドル高が進んだ。しかしながら、仲値発表後は132円台まで戻すなどフロー次第の値動きとなった。本日も昨年同様にドル買いになるかは現時点では予測することはできないが、仲値前には強引な動きでレンジを広げる可能性が高い。

 東京仲値までは、市場が経済指標に反応するのは難しいだろう。ただ8時半に発表される3月東京都区部CPIは要注目。本邦の全国消費者物価指数(CPI)の先行指標とされているからだ。変動の大きい生鮮食品を除いた指数は2月の+2.5%から+2.4%へ低下が予想されている。2月の全国CPIの基調インフレ(「刈込平均値」「加重中央値」「最頻値」)が、それぞれ前月を下回る結果となったなかで、東京都区部CPIも低下傾向をたどった場合は、田村日銀審議委員や植田日銀総裁が今週述べたように「緩和的な金融環境が続く」ことに繋がるため、円安に動きやすいだろう。

 日経による四半期に一度の「社長100人アンケート」では、景気の現状認識について「拡大している」との回答が、前回の72.5%から50%まで低下した。足もとの景気状況から追加利上げが難しい状況であることも円には売り材料となる。

 一方で介入警戒感の高まりや、市場がドルロングに傾いていることには注意が必要だろう。151円を割り込んだ場合には、ストップロスの売りを誘発するリスクもあることは念頭に入れておきたい。

 本日の米国では、2月個人消費支出(PCE)デフレーターの発表が予定されている。米連邦準備理事会(FRB)が最も注目しているインフレ指標であり、欧州休場の中で結果次第では大きく相場を動かすことになるだろう。

トレーダーズ・ウェブ

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最終更新:3/29(金) 8:00

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