〔東京外為〕ドル、154円台前半=米CPI鈍化で下落(16日午前9時)

5/16 9:07 配信

時事通信

 16日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米CPI上昇率の鈍化などを受けて、1ドル=154円台前半に下落した。午前9時現在は、154円30~30銭と前日(午後5時、156円09~10銭)比1円79銭の大幅ドル安・円高。
 前日の米国時間の序盤は、CPIなど経済指標の低調な結果を受けて長期金利が低下し、154円70銭台に下落した。その後は、ショートカバーで155円80銭付近へ切り返した。中盤に向けては、金利先高感の後退で長期金利が再び水準を切り下げると、154円70銭前後に下落した。終盤は、154円80銭~155円00銭付近で小浮動した。16日の東京早朝は売りが先行し、一時154円10銭台まで軟化した。
 米経済指標は、軒並み低調だった。4月のCPI上昇率は、前年同月比3.4%と前月の3.5%から3カ月ぶりに鈍化。小売売上高は、前月比横ばいと市場予想を大幅に下回った。また、5月のニューヨーク連銀の製造業景況指数は、マイナス15.6と2カ月ぶりに低下した。インフレ鈍化や景気減速懸念を背景に、FRBが9月に利下げを開始するとの見方が改めて強まり、長期金利は5週間ぶりの水準に沈んだ。
 東京市場も、米利下げ観測から「ドル売りが出やすい」(FX会社)とみられる。米国時間に4月の住宅着工や5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数が発表されほか、バー副議長の議会証言など複数のFRB高官の発言機会が予定される。指標の悪化が続けば、FRB高官はハト派に傾斜する可能性があり、ドルはもう一段売られるとみられる。
 ユーロ円は下落。ユーロドルは、米利下げ観測を受けたドル売りで、約2カ月ぶりの高値を付けた。午前9時現在は、1ユーロ=167円99~168円00銭(前日午後5時、168円98~99銭)、対ドルでは1.0888~0888ドル(同1.0825~0826ドル)。(了)

時事通信

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最終更新:5/16(木) 9:34

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