米4月雇用統計、非農業部門雇用者数は17.5万人増―失業率は3.9%に上昇

5/7 8:18 配信

ウエルスアドバイザー

<チェックポイント>
●非農業部門雇用者数は市場予想を大きく下回る―平均時給も伸び鈍化
 
●人材派遣サービスが大幅減
 
●市場、7-9月に利下げ開始との見方
 
 
 
 
 米労働省が3日に発表した4月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比17万5000人増となり、市場予想の平均値である24万人増を大幅に下回った。増加幅は6カ月ぶりの低さとなる。過去分は、3月分が30.3万人増から31.5万人増に上方改定されたが、2月分が27.0万人増から23.6万人増に下方改定され、2カ月をあわせると2.2万人の下方改定となった。
 
 また、3月に3.8%に低下した失業率は2月と同じ水準である3.9%に上昇(市場予想は3.8%)。平均時給は前月比0.2%増の34.75ドルと、3月や市場予想の0.3%増を下回った。前年比も3.9%増と、前月の4.1%増から3カ月連続で減速し、市場予想の4.0%増を下回った。労働時間は34.3時間と、3月の34.4時間をやや下回った。需要が弱まると従業員の勤務時間が減る傾向がある。
 
 主な内訳は、民間部門(事業所統計)が前月比16万7000人増となり、23年11月(15万2000人増)以来、5カ月ぶりの低い伸びとなった。また、政府部門も8000人増(3月は7万2000人増)に鈍化した。
 
 民間部門では、サービス業が前月比15万3000人増と、3月の20万4000人増から伸びが鈍化。専門・ビジネスサービス業が4000人減と、3月の1万人増から減速しており、特に人材派遣サービス(パートタイム)は1万6400人減と、3月の2700人減からさらに急減した。パートタイム雇用はフル雇用が見つからないか、労働時間が短縮されたことが要因。また、レジャー・接客業も前月比5000人増と、3月の5万3000人増から鈍化している。
 
 他方、小売業は2万100人増(3月は1万5100人増)、運輸・倉庫業は2万1800人増(同5900人増)と、伸びが急加速した。
 
 4月雇用統計が予想以上に弱い結果となったことを受け、市場では次回6月のFOMCで政策金利が据え置かれるとの見方に大きな変化はないが、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げを開始するとの見方がやや広がっている。一部では7月の利下げ開始を予想する向きもある。
 
<関連銘柄>
 NASD投信 <1545> 、NYダウ投信 <1546> 、上場米国 <1547>
 SPD500 <1557> 、NYダウ <1679> 、NYダウブル <2040>
 NYダウベア <2041>
 
(イメージ写真提供:123RF)
 

ウエルスアドバイザー

最終更新:5/7(火) 8:18

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