(ブルームバーグ): 米国で郊外にある古いオフィスの需要が急減していることが、高品質の不動産成長の原動力になっていると、モルガン・スタンレーの幹部が指摘した。
モルガン・スタンレー・リアルエステート・インベスティングのローレン・ホッチフェルダー共同最高経営責任者(CEO)は28日のブルームバーグテレビジョンのインタビューで、多くの古いオフィスは「長期的なキャッシュフローの伸びが見込めないため取り残されるだろう」と指摘。「そうした物件は、現代のテナント需要だけでなく、品質や快適さにつながる設備の面でも需要を満たしていない」と語った。
同氏によれば、最高のオフィスビルとは健康面や快適さに重点を置き、好立地にある物件だという。この傾向は、世界最悪のオフィス市場の一つであるサンフランシスコなどで顕著だと話した。
ホッチフェルダー氏は、「われわれはこの市場で幾つかの最高のオフィス資産を所有している」とし、「今でさえ、新型コロナウイルス禍前の水準を上回る賃料でリース契約を結んでいる」と述べた。
モルガン・スタンレーは世界各地の商業用不動産市場の変動から生じる不動産取引の商機を求めている。電子商取引や世界的なサプライチェーン変化が需要を喚起する中、特に産業用ビルを重視していると、ホッチフェルダー氏は語った。
モルガン・スタンレー、低迷する商業用不動産で商機狙う-日米に注目
原題:Older US Office Buildings Left ‘Stranded,’ Morgan Stanley Says(抜粋)
(c)2024 Bloomberg L.P.
Bloomberg
最終更新:3/29(金) 6:59
Copyright © 2024 Bloomberg L.P. 記事の無断転用を禁じます。
© LY Corporation