(ブルームバーグ): トランプ前米政権で国家経済会議(NEC)委員長を務めたゲーリー・コーン氏は、高金利の長期化が投資家のリスクテークを妨げていると指摘。高リスク資産ではなく、より安全な国債を選択する傾向が強まっているとの見解を示した。
現在IBMの副会長を務めるコーン氏は14日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「財政政策と金融政策は、マネーがどう使われているか、いま利用可能なマネーは何かということに直接影響を及ぼす。そうしたことは、一段と重要なトピックになっていると思う」と語った。
税制優遇のある6カ月物の米財務省短期証券(TB)で5.3%や5.4%のリターンが得られるようになる前、投資家は例えばスタートアップ企業などに対してより高いリスクを取ることをいとわなかったと、コーン氏は指摘。投資家が現在TBに投じているのと同じ資金が、金融市場のよりリスクの高い資産に投じられていたはずだと続けた。
「資本の保有や投資、再循環についてどう考えるかという心理そのものが変化した」とコーン氏。「財政・金融政策が影響し、リスク資産から流出入する自然な流れが少し変わってしまった」と述べた。
原題:Cohn Says High Interest Rates Block Investors From Taking Risks(抜粋)
--取材協力:Annmarie Hordern、Lisa Abramowicz.
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最終更新:5/14(火) 23:29
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