(ブルームバーグ): 欧州議会は13日、人工知能(AI)法案を可決した。これにより欧州連合(EU)では、急発展するAIを最も包括的に規制する法律が導入される。
米国ではこれに相当する法規制はなく、EUの法案に盛り込まれた一連の規制が欧米諸国におけるAI管理を方向づける可能性がある。同法案を巡っては、企業が行き過ぎだと懸念を示す一方、監督当局は十分に踏み込んでいないとの見方を示している。
EUの行政執行機関である欧州委員会のブルトン委員(域内市場担当)は声明で、「欧州は今や信頼できるAIにおいて世界的な模範だ」と述べた。
AI法は、通常は形式的なステップとされるEU加盟国の署名後に域内の官報に掲載され、正式な成立となる。
同法は急速に進化するテクノロジーがもたらす偏見やプライバシー、その他のリスクへの懸念に対処することを目的としている。具体的には職場や学校での感情認識技術へのAI利用を禁止し、求人応募者の選別といった重要な場面での使用も制限するとしている。また、昨年「ChatGPT(チャットGPT)」の人気で世界的な注目を集めた生成AIツールにも初めて制限が設けられることになる。
原題:EU Passes AI Rules Despite Doubts It Got the Right Balance (1)(抜粋)
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最終更新:3/13(水) 22:44
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