◆今日の内容を10秒でチェック!
・日経平均は続伸も、戦争長期化の懸念から原油価格を睨んだ動き
・買収観測のロームや自社株買いのシスメックスが急伸!
・3月高配当株ランキング! 関西ペイント・マツダ・SANKYOなど
●【1】今日の株式相場&話題株 早わかり!
続伸も、戦争長期化の懸念から原油価格を睨んだ動き
【今日の相場】
日経平均株価は続伸! 5日の米国市場では主要株価指数がそろって下落した。中東での戦争の長期化が懸念される中、ニューヨークの原油先物価格は一時1バレル=82ドル台と2024年7月以来の高値を付けた。NYダウの下げ幅が一時1100ドルを超えるなど、景気敏感株やインフレの悪影響が懸念される生活必需品の下落が目立った。日経平均株価は下落スタートすると、一時は5万4513.43円(-764.63円)まで下げ幅を広げた。一方、その後、原油先物が80ドルを割り込んだこともあり下げ渋ると、昼前にはプラスに転じ、午後は堅調に推移した。
AI(人工知能)による代替脅威で売り込まれていたIT・ソフトウェア関連株を買い直す動きから、NECなどが急伸。デンソーによる買収の観測報道が流れたロームはストップ高となった。一方、フジクラなどのAIインフラ関連は下落。IHIやINPEXなどの防衛・エネルギー関連株も利益確定売りが優勢となった。米政権によるAI半導体の輸出規制の報道を受け、半導体関連の一角は上値が重かった。気になる今後の見通しについては、週明けにX(旧ツイッター)の音声チャット「スペース」で配信する解説などを参考にしてほしい。
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【日経平均】55620.84円↑
(+342.78円)
【グロース250】770.80↑↑
(+21.19)
【NYダウ】47954.74ドル↓↓
(-784.67ドル、5日)
【ナスダック】22748.986↓
(-58.498、5日)
【今日の話題株】
◆パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)
1058.5円(+35.0円)
日経平均株価の定期入れ替えが発表され、同社とキオクシアホールディングスが新規に採用されることになった。一方、ジーエス・ユアサ コーポレーションとカシオ計算機は除外される。入れ替えは4月1日に実施。新規採用銘柄については、日経平均株価に連動するパッシブ型投資信託からの買い付け需要が予想される。
◆シスメックス(6869)
1541円(+122円)
発行済み株式数(自己株式を除く)の4.81%に当たる3000万株、300億円を上限とする自社株買いを発表した。取得した株式は全て消却する方針。また、2029年3月期を最終年度とする中期経営計画も発表。「営業利益1000億円以上」「ROE 12%以上」などの目標を掲げる。なお、2026年3月期の営業利益計画は620億円。
◆FOOD&LIFE COMPANIES(3563)
9260円(-517円)
回転ずし「スシロー」の北京の店舗が現地当局から立ち入り検査を受けたと伝わった。「マグロに寄生虫の卵が付着していた」との市民からの報告を受け、対応が実施されたという。近年は中国を中心とした「スシロー」の海外展開で大きく成長しているため、業績への悪影響が懸念された。一方、直近まで既存店売上高の好調が続いており、押し目買いは旺盛で、下げ渋る展開となった。
●【2】金曜コーナー「今日の注目株」
3月高配当株ランキング! 関西ペイント・マツダ・SANKYOなど
今日は3月末に権利確定を迎える高配当株を利回りランキング形式で確認していこう。外部環境の不透明感を背景に株式相場は不安感になっているが、こうした時こそ、高配当という拠り所がある銘柄には相対的な安心感がある。27日の権利付き最終売買日に向けては権利取り狙いの買い需要も見込まれる。
総合塗料メーカーの関西ペイントは経済成長が著しいインドや南アフリカでトップシェアを誇る。特にインドでは中間層の所得増加に伴い、需要が拡大している自動車向けで圧倒的な存在だ。インドでは昨年からの減税により、自動車販売が改善している最中でもある。やや先の話だが、欧州では大胆な構造改革を発表しており、2028年3月期を中心に収益性の改善が見込まれる。配当方針として「配当性向50%以上」「累進配当」「純現金収支100%還元(M&A除く)」を掲げ、株主還元にも積極的だ。配当利回りは4%を超えており、中長期的な配当収入・値上がり益を狙えそうだ。
自動車ではマツダに注目したい。第3四半期実績は一過性要因を除いても市場予想をやや上回る好決算だった。第4四半期は大幅増益とハードルの高い計画だが、経営陣はこれに達成の自信を示している。また、来期は主力SUVで「CX-5」が発売される予定。すでに引き合いは良好で、来期業績に期待できそうだ。一方、ホンダは、二輪事業は好調だが、第3四半期に電気自動車(EV)事業で損失を計上した上、追加減損リスクが残る。SUBARUも、追加の関税影響から業績予想を大幅に下方修正するなど、業績計画の信頼性に課題を抱える。
他の注目処ではSANKYO。営業利益は第3四半期時点で通期予想の98%と高進捗。パチスロ機の型式試験の適合の遅れにより3機種の発売が延期され、計画は据え置かれた。ただ、それでも計画は保守的といえる。来期には延期タイトルも含めて投入機種数の回復が見込まれる。配当利回り4.18%・PER 9.7倍と株価の割安感もある。
配当利回りが5%を超えるLIXILは業績低迷期も含め、累進配当を続けてきた実績に安心感がある。事業面では、補助金効果で国内リフォーム向けが好調だ。ただ、米子会社ASBの赤字体質に加え、来期に向けてはアルミ・銅などの原料価格の高騰が懸念される。高い利回りと1倍を大きく割り込むPBR(0.75倍)から、下値リスクは限定的だが、株価の上昇にはやや時間がかかりそうだ。
川崎汽船は第3四半期決算時に1株あたり配当予想を100円から120円へと増額。来期にかけて500億円以上の追加株主還元も予定している。直近は中東情勢を背景に海運市況の逼迫への思惑から株価が上昇した。ただ、親イラン武装組織フーシ派による船舶攻撃を理由とした、2023年末からのスエズ運河→喜望峰経由の航海ルート変更のような好影響は、今回のホルムズ海峡封鎖にはないと思われるため、株価の調整リスクには注意したい。なお、利回り1位の伊藤ハム米久ホールディングスは、記念配当に伴う一過性要因である点や四半期ごとの権利確定になっている点に注意しておこう。
(ザイ配当アナリスト 仲村幸浩)
ザイ編集部
最終更新:3/23(月) 17:30