〔米株式〕NYダウ急反発、一時2600ドル超高(9日午後1時35分)
【ニューヨーク時事】9日午後のニューヨーク株式相場は、トランプ米大統領がこの日午後、SNSへの投稿で、9日に発動した相互関税について報復していない貿易相手国の上乗せを90日間停止すると明らかにしたことを受け、急反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均の上げ幅は一時、前日終値比2600ドルを超え、4万ドルに乗せる場面があった。午後1時35分時現在は2642.29ドル高の4万0287.88ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は1480.03ポイント高の1万6747.94。
トランプ米政権が打ち出した相互関税の第2弾が9日に発動。貿易赤字が大きい約60カ国・地域からの輸入品に対し、個別に追加関税を課す。相互関税への報復措置を掲げていた中国には、当初設定した34%に、さらに50%を上乗せした。これで、すでに発動しているものも合わせて、計104%の追加関税を課すことになる。これに対し中国政府は9日、米国からの全輸入品に課す追加関税の税率を84%に引き上げると発表した。
相互関税については米国と対象国間で交渉が本格化する中、米中間での貿易摩擦激化への懸念が拡大。投資家のリスク回避姿勢が強まり、寄り付きは売りが先行していた。
ただ、その後は安値拾いの買いや、トランプ米大統領がSNSへの投稿で「今が(株式を)買うのに絶好のタイミングだ」と述べたことなどが買い材料視され、徐々に下げ幅を縮小し、プラス圏に浮上していた。
午後に入り、トランプ氏がSNSへの投稿で、中国の関税を125%に引き上げる一方、報復を表明していない国の上乗せを90日間停止すると発表した。(了)
時事通信
最終更新:4/10(木) 3:05