<新興国eye>マレーシア中銀、予想通り金利据え置き―長期据え置きの可能性

11/7 9:12 配信

ウエルスアドバイザー

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 バンク・ネガラ・マレーシア(中銀)は6日の金融政策決定会合で、政策金利である翌日物政策金利(OPR)を2.75%に据え置くことを決めた。市場の予想通りだった。

 中銀は23年5月会合で予想に反し、政策金利を3.00%に引き上げ、22年11月以来6カ月ぶりとなる利上げサイクルを再開。金利水準をコロナ禍前の19年11月(3.00%)以来の5年ぶりの高水準に戻した。その後は5月会合まで12会合連続で据え置いたが、7月会合で20年7月以来5年ぶりに利下げを決めた。前回9月会合で4カ月ぶりに金利を再び据え置き、これで据え置きは2会合連続。現在の金利水準は23年3月(2.75%)以来の低水準となっている。

 中銀は会合後に発表した声明文で、金利据え置きを決めたことについて、前回会合時と同様、「7-9月期の経済成長率は予想を上回る見通し。今後、堅調な内需は26年にかけて引き続き成長を支える。雇用や賃金上昇、そして所得連動型政策は引き続き家計支出を支える」と述べ、景気リスクの緩和とインフレ低下の見通しを受け、金利を据え置いたとしている。

 景気見通しについて、中銀は、「世界貿易の減速や景況感の悪化、そして予想を下回る資源生産は成長見通しに対する下ブレリスクとして依然存在する」と警戒感を示したが、その一方で、「世界経済の成長見通しの改善や、家電・電子機器への需要の高まり、そして活発な観光活動は成長の上ブレ余地をもたらす可能性がある」と、楽観的に見ている。政府は25年のGDP伸び率の見通しを4.5-5.5%増、26年は4.0-4.5%増にやや減速するとしているが、依然、高い伸びを予想している。

 他方、インフレ見通しについては、中銀は、「26年のコアインフレ率は経済活動の持続的な拡大と行き過ぎた需要圧力がないことから安定し、長期平均に近い水準で推移する」と、前回会合時と同様、インフレ抑制に自信を見せている。1-9月のインフレ率は平均で前年比1.4%上昇となっており、政府は先月、25年のインフレ見通しを1.0-2.0%上昇(前回予想は2.0-3.5%上昇)に引き下げている。

 今後の金融政策について、中銀は、「引き続き国内成長とインフレの動向を注視、景気とインフレの見通しに対するリスクバランスを判断していく」としたが、「現在の政策金利水準での金融政策スタンスは物価を安定させ、経済を支える上で適切と判断している」と述べ、長期の金利据え置きの可能性を示唆した。

 市場ではフィリピンやインドネシアなどの東南アジアに広がっている金利緩和措置がなくても、マレーシア中銀はトランプ関税の悪影響を回避できるとの確信を維持していると見ており、金融据え置きの継続は将来、景気が急速に減速した場合、中銀に利下げ余地を与えると予想している。

 次回の会合は26年1月22日に開かれる予定。

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最終更新:11/7(金) 9:12

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