〔NY外為〕円大幅上伸、154円台後半=米CPI、小売指標受け(15日)

5/16 6:21 配信

時事通信

 【ニューヨーク時事】15日のニューヨーク外国為替市場では、米消費者物価指数(CPI)でインフレ圧力の緩和が示唆されたことなどを背景に円買い・ドル売りが加速し、円相場は1ドル=154円台後半に上伸した。午後5時現在は154円83~93銭と、前日同時刻(156円39~49銭)比1円56銭の大幅な円高・ドル安。
 ニューヨーク市場は155円66銭で取引を開始した。米労働省が朝方発表した4月のCPIは、前年同月比3.4%上昇。伸びは3カ月ぶりに鈍化し、市場予想(ロイター通信調べ)と一致した。前月比では0.3%上昇(前月0.4%上昇)と、市場予想を0.1ポイント下回った。CPIと同時刻に発表された4月の米小売売上高は、前月比横ばいと市場予想の0.4%増から下振れ。インフレ緩和や消費鈍化の兆しを示す両指標を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)による9月利下げ開始への期待が広がる中、円を買ってドルを売る動きが活発化。米長期金利の低下もドルの売りに拍車を掛け、円は一時154円70銭まで上昇する場面もあった。
 市場がFRBによる年内2回の利下げを織り込む一方で、FRBは物価目標の2%に向け持続的なインフレ鈍化の進展が確認されるまで政策金利を現行水準で維持するとしており、先行き警戒感も根強い。このため、相場は不安定な値動きとなった。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0879~0889ドル(前日午後5時は1.0815~0825ドル)、対円では同168円54~64銭(同169円19~29銭)と、65銭の円高・ユーロ安。(了)

時事通信

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最終更新:5/16(木) 6:35

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