(ブルームバーグ): 米ハーバード大学の学部入学志願者数が前年から5%減少した。学長辞任や入学選考を巡る米連邦最高裁判所の違憲判断などで混乱に見舞われた同大にとって、象徴的な打撃となった。
同大によると、次の秋学期からの学部入学志願者数は5万4008人。これで2年連続で減少したことになる。新型コロナウイルス禍さなかの2年前は、標準テストの点数提示に関する出願要件が廃止されたことを受け、6万1220人に急増していた。
ライバルのエール大学への出願者数が前年比10%増の5万7465人と、同大としての過去最多となったのとは対照的だ。
ハーバード大が昨年12月に公表したデータによると、昨年の早期入学申請は17%減少。急減の原因は定かではないが、学内の反ユダヤ主義への対応を巡る批判で同大の評判が落ちているとの懸念が強まった。また、入学希望者の人種を選考要素に含めるのは憲法に反するとの最高裁の判断も考慮せざるを得なくなっている。
2024年秋入学の一般願書の締め切りは1月1日だった。その翌日、同大のクローディン・ゲイ学長が辞任を表明。盗作疑惑に加え、学内の反ユダヤ主義を巡る昨年12月の議会証言を受け、辞任を求める声が上がっていた。
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原題:Harvard Applications Drop 5% After Tumultuous Year on Campus (1)(抜粋)
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最終更新:3/29(金) 12:26
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