トランプ氏、資産差し押さえを回避-1.75億ドル保証金の証書提出

4/2 10:41 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): トランプ前米大統領がより有利な融資条件を確保するため自身の資産価値を偽ったとしてニューヨーク州裁判所の判事に4億5400万ドル(約690億円)の支払いを命じられた件で、トランプ氏は1日、上訴する間の保証金1億7500万ドルの証書を裁判所に提出した。

これにより、トランプ氏は資産の差し押さえを当面回避できるが、控訴審で敗れた場合、4億5400万ドル全額と利子の支払いを余儀なくされ得る。

トランプ氏は当初、支払額の120%に相当する5億ドル強の保証金の証書を差し出すよう求められていた。同氏は保証金証書の業務を行う保険会社30社が担保として不動産を受け入れず現金を要求してきたため、全額の確保は不可能だとして減額を求め、裁判所が3月25日にこの請求を認めた。これについて同氏は、控訴審で判断が覆されることを示すサインだと主張した。

前大統領の弁護士アリナ・ハバ氏は、約束通りに対応したトランプ氏は「控訴審で自身の権利の正当性を示し、この不当な判断が覆されることを期待している」とコメントした。

今回の保証金の証書は、ロサンゼルスを拠点とするナイト・スペシャルティー・インシュアランスが取りまとめて署名した。業界内で比較的小規模である同社のドン・ハンキー会長は、自動車販売会社を金融サービスに拡大することで富を築いた。

トランプ氏は1月、作家のE・ジーン・キャロル氏が起こした名誉毀損(きそん)訴訟で8330万ドルの支払いを命じられ、損害保険会社チャブ傘下のフェデラル・インシュアランスの協力を得て保証金の証書を提出した。

トランプ氏は、2020年大統領選の結果を覆すために共謀したとされる2件を含む計4件の刑事訴追にも直面している。16年の大統領選前にポルノ女優に口止め料を支払った罪で起訴された案件は今月15日からマンハッタンで公判が開かれる。

トランプ氏はこれら全てについて自身の不正を否定しており、民主党主導の「魔女狩り」だと主張している。

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原題:Trump Pays $175 Million Bond to Avert Asset Seizure (1)(抜粋)

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最終更新:4/2(火) 13:28

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