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イーサリアムブロックチェーンで「ブロブスクリプション」の被害が発生──ブロブの最初のストレステスト

3/29 7:15 配信

CoinDesk Japan

イーサリアムブロックチェーンは、混雑を緩和しながら手数料を削減するための計画に基づいて、「ブロブ」として知られるデータ保存用の専用スペースを作成する画期的なアップグレードをほんの数週間前に完了したばかりだ。


しかしすでに、いわゆるブロブスペースを詰まらせる新たなプロジェクトが登場。手数料が高騰し、スタートしたばかりのブロブ市場にとって最初の大きなストレステストとなった。


イーサスクリプションズ(Ethscriptions)と呼ばれるプロジェクトが、「ブロブスクリプション(blobscription)」と呼ばれる、データブロブにデータを書き込む方法、言い換えるとインスクリプションを発行する新しい方法を編み出したことを受けて、27日にブロブのためのイーサリアムのガス料金が急騰した。


Dune Analyticsダッシュボードによると、27日にはブロブの基本料金が少なくとも582グウェイ(266ドル)まで高騰した。28日の本記事執筆時点で、ブログの基本料金は約18グウェイ(8.69ドル)まで下がっている。


Blocknativeのマット・カトラー(Matt Cutler)CEOはX(旧Twitter)に、「広く予想されているように、2024年3月27日は『ブロブは無料のEIP-4844ローンチ割引』のパーティーが終了した日として記憶されることになりそうだ。ブロブのインスクリプションのご厚意により」と皮肉った。


EIP-4844は、新しいブロブ市場を生み出した提案の名前だ。これは、3月13日に完了したイーサリアムブロックチェーンの画期的なアップグレードであるデンクン(Dencun)一部として組み込まれた。


ブロブスペースは、アービトラム(Arbitrum)、オプティミズム(Optimism)、ポリゴン(Polygon)、暗号資産取引所コインベース(Coinbase)のベース(Base)など、メインチェーンよりも迅速かつ安価にトランザクション(取引)を処理するためにイーサリアムブロックチェーン上に構築された数多くのレイヤー2ネットワークにとって特に重要だ。プロセスの一環として、レイヤー2は大量のデータをイーサリアムに保存する必要があり、全体のコストの大きな部分を占める。


イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏は28日のブログ投稿で、ブロブスクリプションの件で新たなブロブ料金市場が「価格発見モード」に突入したことを認めたものの、データ料金は依然として従来のシステムでの料金よりもはるかに安いと指摘した。従来のシステムでは、通常のイーサリアムブロックチェーンのトランザクションに「calldata」としてデータを保存していた。


ブテリン氏は、「ブロブは無料ではないが、依然としてcalldataよりもはるかに安価だ」とし、「今後も、ブロブ数の増加と、各ブロブを最大限に活用するロールアップ機能の改善という両方の重要なスケーリング作業が継続して行われるが、それはもっと漸進的なものになるだろう」と述べた。


|翻訳・編集:林理南|画像:Wikipedia/PhotoMosh|原文:Ethereum Hit by 'Blobscriptions' in First Stress Test of Blockchain's New Data System

CoinDesk Japan

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最終更新:3/29(金) 7:15

CoinDesk Japan

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