明日の戦略-伸び悩むも4日続伸 良好な地合いが継続か

4/28 16:45 配信

トレーダーズ・ウェブ

現在値
さくらイン3,3950
アンリツ1,548+10.50

 28日の日経平均は4日続伸。終値は134円高の35839円。前週末の米国株の上昇を好感して、200円超上昇して始まった。開始早々には節目の36000円を上回り、上げ幅を300円超に拡大。買い一巡後は翌日が休場で手がけづらさもある中、上値の重い地合いが続いた。前場では3桁高の状態をキープしたが、後場に入ると上げ幅を2桁に縮める場面があった。終盤にはやや盛り返しており、3桁の上昇で取引を終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で4兆7200億円。業種別では輸送用機器、建設、銀行などが上昇した一方、繊維、証券・商品先物、電気機器などが下落した。今期の2桁増益計画が好感されたアンリツ<6754>が急騰。半面、今期の減益計画が嫌気されたさくらインターネット<3778>が後場に入って急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1107/値下がり487。非公開化観測が報じられた豊田自動織機がストップ高比例配分。グループ再編期待からトヨタにも強い買いが入った。ファーストリテイリングが大幅上昇。1Q減益見通しも自己株取得が評価された信越化学が急伸した。トランプ政権が日本に軍民両用の造船を要請したとの観測を手がかりに、船舶用エンジンなどを手がける三井E&Sが人気化。良品計画、神戸物産、パルGHDなど先週大きく売られる場面があった小売株の一角に見直し買いが入った。

 半面、今期の見通しが市場の期待に届かなかったアドバンテストが4.8%安。ディスコ、レーザーテック、SCREENなど半導体株の多くが連れ安した。フジクラや古河電工など電線株が軟調。今期の減収減益見通しを提示した日東電工や1Qが減益着地となった三菱鉛筆が急落した。第三者委員会の設置および1Q決算発表の延期を発表したオルツは、場中に値が付かずストップ安比例配分となった。

 日経平均は4日続伸。上値は重かったが36000円を上回る場面があり、プライムでは多くの銘柄が上昇した。25日の米国ではナスダックが強かっただけにグロース優位になるかと思われたが、半導体株のほかリクルートやソニーGなども下落しており、日本のグロース株は案外。それでも指数は伸び悩む程度にとどまり、マイナス圏に沈むことはなかった。

 東京市場はあすが休場で、休場明けの4月30日から5月1日の日程で日銀金融政策決定会合が開催される。本日の日本経済新聞1面でも据え置き観測が報じられており、今回は現状維持が濃厚。今回は植田総裁の会見が木曜の引け後だけに、会見で為替が大きく動いた場合でも4連休前に対処ができる。個別では好材料のあった銘柄には強い買いが入っており、通期見通し非開示で買われる銘柄もある。全体市場が大崩れするリスクは低下しており、4日続伸でもさほど過熱感は高まっていない。休場明けも良好な地合いが継続するだろう。

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最終更新:4/28(月) 16:45

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