NY為替見通し=円安の流れを見極めつつ、米要人発言を確認する展開か

10/8 19:42 配信

トレーダーズ・ウェブ

 本日のNY為替市場では、米政府機関の一部閉鎖が続く中、ドル円は米要人発言を確認しつつ、「高市トレード」による円安の持続力を見極めることとなろう。

 週初から「高市トレード」(日本円売り・日本国債売り・日本株買い)が続いており、ドル円は本日19時前に153円台に乗せる場面が見られた。前週末までの動きを見ても高市新総裁誕生を織り込んでいたとは言えず、しばらくは「高市トレード」が続きやすいと見る。

 ドル円の153円台について、2月の下落局面ではあまり攻防の分岐点とならなかったこともあり、目ぼしいポイント2月14日高値153.15円くらいと少なめ。もし上抜くようだと、心理的節目の154円を見据えた動きも想定される。

 ただ、懸念があるとすれば、高市氏が新首相に選出されるかであろう。首相就任にあたり、臨時国会が召集され、衆参本会議での首相指名選挙を実施して選出される必要がある。現在、衆議院での自民・公明の連立政権の議席数は220に留まり、過半数(233議席)に届かない。臨時国会の召集は当初15日と見られていたが、一部で「20又は21日で検討」と報じられており、連立交渉の行方に注意したい。各種報道などで高市首相実現の可能性が後退することがあれば、これまで売られた円を買い戻す動きが出ても不思議ではない。

 米経済イベントでは、米政府機関閉鎖により政府系の経済指標の発表の延期が続く中、NY序盤にムサレム米セントルイス連銀総裁やバー米連邦準備理事会(FRB)理事、午後にはカシュカリ米ミネアポリス連銀総裁の発言機会が予定されている。ムサレム総裁以外ハト派と見られる中、金融政策や雇用についての発言があれば材料視される可能性がある。

 それ以外では、手詰まり感が強い仏政局不安については、関連報道を受けてユーロドルが動き出す場面ではドル円にも波及が予想される。米上院での予算協議の行方も不透明感が漂っているが、こちらも推移を見守りたい。


想定レンジ上限
・ドル円は、心理的節目の154.00円

想定レンジ下限
・ドル円は、本日安値151.74円

川畑

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最終更新:10/8(水) 19:42

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