• トップ
  • ニュース
  • 経済総合
  • <新興国eye>前週のインド株、タタ・グループ急落や小型株バブル崩壊懸念を受け反落=BRICs市況

<新興国eye>前週のインド株、タタ・グループ急落や小型株バブル崩壊懸念を受け反落=BRICs市況

3/18 9:12 配信

ウエルスアドバイザー

 前週(11-15日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の15日終値は前日比0.62%安の7万2643.43、週間ベースでは7日終値比2,00%安と、5週ぶりに反落した。

 週明け11日は指数が下落、翌12日は反発した。13日は急反落、14日は反発した。

 週前半は、米国の2月CPI(消費者物価指数)発表を控え、積極的な買いが抑えられたことや、インド財閥タタ・グループの持ち株会社タタ・サンズが来年のIPO(新規株式公開)を回避する計画との観測報道を受け、タタ・グループ傘下企業が最大12%急落したことが嫌気され、売りが優勢となった。

 その後は、指数の構成ウェートが高いHDFC銀行とIT大手タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)、複合企業大手リライアンス・インダストリーズが堅調となり、買いが優勢となった。ただ、対照的に、インド最大のたばこメーカーITCが、英同業大手ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)がITCの保有株の一部(20億ー30億ドル相当)売却を表明したことを受け、急落。また、格安航空大手スパイスジェットもCOO(最高執行責任者)と商業戦略と組織開発を担当するCCO(最高商務責任者)の辞任発表で急落した。

 週後半は、ボンベイ証券取引所(BSE)のマダビ・プリ・ブッフ理事長が最近の小型株の急騰はバブルの兆しがあるとし、今後の株価動向を注視するよう警告したことを受け、売りが広がった。また、インド鉄道技術経済サービス(RITES)など公共企業体の銘柄が売られ、下げをけん引。その後は、酒類大手ソム・ディスティラリーズ・アンド・ブルワリーズが4月に取締役会を開き、株式分割を検討すると発表したことを受け、急騰したほか、複合企業大手ゴータム・アダニ・グループ傘下企業の銘柄や通信大手バーティ・エアテルも買われ、上げをけん引した。

 週末15日は反落。米国の2月CPI(消費者物価指数)と2月PPI(卸売物価指数)がいずれも強い内容となり、その結果、FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ開始が遅れるとの懸念が強まったことから売りが優勢となった。自動車大手マヒンドラ・アンド・マヒンドラが急落、下げを主導。

 今週(18-22日)のインド市場は中東紛争やウクライナ戦争、中東・紅海でのイエメン武装勢フーシ派による船舶攻撃、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内のインフレ動向、主要企業ニュースも注目される。主な経済指標の発表予定はない。

<関連銘柄>
 インドNIF <1678> 、インドブル <2046> 、インドベア <2047>

(イメージ写真提供:123RF)
 

ウエルスアドバイザー

最終更新:3/18(月) 9:51

ウエルスアドバイザー

最近見た銘柄

ヘッドラインニュース

マーケット指標

株式ランキング