エヌビディア株の２倍のリターン提供のＥＴＦ、記録的資金流入

（ブルームバーグ）： 人工知能（ＡＩ）の強気派は半導体メーカーの米エヌビディアへの賭けを倍加する上場投資信託（ＥＴＦ）にますます引き寄せられており、売買高と資金流入は過去最高を記録した。

「グラニトシェアーズ２倍ロングＮＶＤＡ・デイリーＥＴＦ」（ティッカー：ＮＶＤＬ）は先週、過去最高の２億5200万ドル（約370億円）の新規資金が流入。ウォール街の人気ＡＩ関連銘柄であるエヌビディアの株価が８日に下落した後、11日にＮＶＤＬは上場来２番目の売買高となった。

原株の２倍の日次リターンを投資家に提供する同ＥＴＦは、2022年末の運用開始以来、運用資産が14億ドルに拡大した。ジェンスン・フアン氏率いるエヌビディアが世界経済で広範囲な技術シフトの動きに乗り、株式市場に新たな富を生み出す機会をもたらすと確信する大小の投資家にとって手段となっている。

エヌビディア株が６％近く下落した８日、ＮＶＤＬは記録的な出来高となり、売買代金は20億ドル以上に膨らんだ。同日は１億200万ドルの資金純流入となった。エヌビディア株の短期的な反発に投資家は賭けたようだ。

ジョーンズトレーディングのＥＴＦ部門責任者、デイブ・ルッツ氏は、出来高の大きさからみて「ＮＶＤＬの動きは、リテール（小口）投資家のセンチメントと行動を示す重要な指標だ」と指摘した。一方、マークイット・セキュリティーズによると、同ファンドの発行済み投資口数に占める空売りの比率はわずか1.5％と低い。

エヌビディア株の上昇の持続力は、重要なインフレ指数が発表される12日に試される。

ＮＶＤＬの年初来リターンはプラス156％に達し、24年に米国で２番目に高いパフォーマンスのＥＴＦとなっている。

エヌビディア株は２営業日連続で下落した後でも、今年これまでに70％余り上昇している。

原題：Nvidia ETF That Delivers Double Gains Sees Record Flows, Volume（抜粋）

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