(ブルームバーグ): 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、企業には価格背設定の自由があって然(しか)るべきだと述べ、需給に応じて価格を弾力的に変動させる「サージプライシング」がインフレを助長するとの見方に反論した。
パウエル議長は7日、上院銀行委員会での質疑応答で「米経済において価格のメカニズムは途方もなく重要だ」と発言。「価格を固定する、もしくは価格変化の理由開示を怠るケースを除いて、企業には価格設定の自由が与えられるべきだと考える」と述べた。
インフレの原因は企業の貪欲性にあると民主党はこれまでに批判。ブラウン上院議員(民主)はこの日、サージプライシングについて「消費者の低価格追求を困難にしつつ、利益に厚みを持たせる企業のやり方が増えたにすぎない」と述べた。
同議員はサージプライシングがインフレに与える影響を質問し、パウエル議長は「需要が振るわない時には価格が実際に下がるものだと私は理解している」と回答、上下いずれの方向にも作用すると述べた。ライドシェア業界で広く採用されるサージプライシングがインフレに影響を与えるのかは明確ではないと指摘した。
パウエル議長は半期に一度の金融政策証言で、前日は下院金融委員会、この日は上院銀行委員会で証言。この日行った冒頭での証言は前日と同じ内容だった。
パウエル議長、利下げにはインフレに関するさらなる確信が必要 (4)
原題:Fed’s Powell Skeptical of Inflationary Impact of Surge Pricing(抜粋)
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最終更新:3/8(金) 2:07
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