IPO市場は春相場に舞うか、不振脱し3月銘柄に活躍期待が膨らむ <株探トップ特集>

3/5 19:30 配信

株探ニュース

―今月は中小型中心に15社登場、大型株から中小型株に人気シフトの期待―

 日経平均株価が史上最高値を更新し、4万円の大台に乗せるなか、IPO銘柄を中心に中小型株にも見直し機運が台頭しつつある。そんななか、3月下旬から春のIPOが始まる。 2月IPOは大幅高となる銘柄も目立つなど、人気復活機運が台頭し始めている。今月は15社の新規上場銘柄が登場する。春のIPO相場の行方を探った。

●2月IPOは軒並み上昇、昨年の不振から潮流変化も

 IPO市場に復活機運が浮上している。昨年後半以降、日経平均株価を中心とする大型株は上昇基調を強める一方で、中小型株を中心とするIPO銘柄はさえない展開が続いた。昨年12月は15社が新規公開したが、そのうち8社の初値は公開価格割れとなった。海外投資家を中心とする買いが相場を押し上げるなか、時価総額が小さいIPOなど中小型株は物色の圏外とされた。ただ、2024年に入り2月IPOがスタートするとそのパフォーマンスには変化が見え始めている。

 2月IPOでは5社が登場。24年の第1号となったSOLIZE <5871> [東証S]の初値は公開価格に比べ37%の上昇と底堅いスタートを切り、セカンダリー市場に移ってからも買い人気を集め、上場から2週間程度で株価は初値から2倍超の水準に上昇した。また、バイオベンチャーのVeritas In Silico <130A> [東証G]の初値は公開価格に対し2倍に急騰、立ち呑み居酒屋を中心に飲食店を展開する光フードサービス <138A> [東証G]は、上場初日は値がつかず2日目に公開価格比で2.2倍と人気を集めた。Cocolive <137A> [東証G]も同じく2.2倍に跳ね上がり、VRAIN Solution <135A> [東証G]は約74%の上昇だった。

 5銘柄のうち3銘柄の初値が2倍化したのは、最近のIPOではみられなかった好パフォーマンスだ。「日経平均株価が上昇基調を強めるなか、IPO銘柄への再評価機運が台頭し始めている様子だ」(市場関係者)という。アベノミクスの上昇相場の際も当初は大型株主導だったが、その後中小型株に物色が波及したことも想起されているようだ。

●3月IPOは中小型株中心で値の飛ぶ展開に期待

 そんななか、3月IPOは15社が登場する。東証スタンダードが1社、東証グロースが14社という内訳で、IPOの銘柄数は昨年3月と同じ水準だ。3月IPOがスタートするのは21日からで1日4社程度が上場する日もある。東証プライムへの上場はないが、想定発行価格ベースでは、資金吸収額が100億円を超えそうな銘柄が2社あるものの、おおむね中小型銘柄の上場が目立つ。

●トライアル、ソラコムの動向が相場左右も

 21日にはSTG <5858> [東証G]が上場する。同社はマグネシウム及びアルミニウムダイカスト製品の製造・販売を手掛ける。TOKYO PRO Marketからの市場変更となる。資金吸収額は7億円程度の見込み。また、トライアルホールディングス <141A> [東証G]の上場日は未定だが、21~26日のいずれかの日とされており、STGと同時上場となる可能性もある。トライアルは、福岡を本拠とする小売り大手で人工知能(AI)を駆使した店舗運営などが特徴。昨年4月に上場を予定していたが延期となり、今回は再挑戦となる。国内外で公募を行い、資金吸収額は400億円強と3月IPOでは最大規模となる。

 トライアルに続く大型のIPOとなりそうなのが、26日に新規上場するソラコム <147A> [東証G]だ。同社はIoTプラットフォーム「SORACOM」の開発・提供を行っている。14年設立で17年にKDDI <9433> [東証P]の傘下に入っている。その成長性をどう評価するかが関心を集めている。資金吸収額は110億円前後の見通し。

●イシンやJSH、ダイブ、カウリスなど注目

 22日に上場するジンジブ <142A> [東証G]は、高卒就職採用支援サービスなどを展開している。また、25日に登場するイシン <143A> [東証G]は、企業の自治体向けマーケティング支援事業や日系大手企業のグローバルオープンイノベーション支援事業などを手掛ける。26日のJSH <150A> [東証G]は地方創生事業や在宅医療事業を展開している。想定されている資金吸収額は、ジンジブやイシンが約6~7億円、JSHは約4億円と小さく地合いが悪くなければ、値が飛ぶ展開も期待できる。26日にはL is B <145A> [東証G]も上場する。同社はフィールドワーカー向けビジネスチャット「direct」を中心とする現場DXサービスの開発・提供を行っている。資金吸収額は15億円程度の見通し。

 また、27日に登場するダイブ <151A> [東証G]は、リゾートバイトに特化した人材派遣などを手掛け、インバウンド関連の側面を持つ。資金吸収額は12億円前後の見通し。同じく27日には3月IPOで唯一のスタンダード市場への上場銘柄となるコロンビア・ワークス <146A> [東証S]が上場する。同社は不動産開発・不動産賃貸管理などを手掛ける。資金吸収額は30億円強。28日にはカウリス <153A> [東証G]が上場する。同社は、法人向けクラウド型不正アクセス検知サービスを運営。インターネットセキュリティー関連として注目できる。資金吸収額は20億円強の見通しだ。29日に上場するマテリアルグループ <156A> [東証G]はPR・デジタルを中心としたマーケティングコミュニケーション支援を展開。資金吸収額は50億円強とやや大きめの見通しだ。


■3月IPO一覧
      コード・
上場日   上場市場  企業名            主幹事
3月21日   5858・東G STG            みずほ
 21~26日 141A・東G トライアルホールディングス  大和、三菱UFJ
 22日   142A・東G ジンジブ           SBI
 25日   143A・東G イシン            みずほ
 26日   150A・東G JSH            SBI
 26日   148A・東G ハッチ・ワーク        SMBC日興
 26日   147A・東G ソラコム           みずほ
 26日   145A・東G L is B         野村
 27日   151A・東G ダイブ            SBI
 27日   149A・東G シンカ            SMBC日興
 27日   146A・東S コロンビア・ワークス     野村
 28日   155A・東G 情報戦略テクノロジー     みずほ
 28日   153A・東G カウリス           SBI
 29日   157A・東G グリーンモンスター      みずほ
 29日   156A・東G マテリアルグループ      野村
(注)東Sは東証スタンダード、東Gは東証グロース

株探ニュース(minkabu PRESS)

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最終更新:3/5(火) 19:30

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