〔東京外為〕ドル、147円台後半=米関税への警戒一服で大幅上昇(8日午前9時)
8日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米関税政策に対する警戒ムードの一服を受け、1ドル=147円台後半に大幅上昇した。午前9時現在、147円70~73銭と前日(午後5時、145円80~82銭)比1円90銭のドル高・円安。
前日の海外市場では、欧州時間は米長期金利の上昇に伴い145円近辺から146円台後半までじりじりと水準を切り上げた。米国時間に入り、トランプ米大統領が中国以外の国・地域に対する関税措置の90日間停止を検討していると一部で伝えられると、148円前後まで急伸した。
この情報を米政権が否定すると、147円前後まで急落。トランプ氏が、中国が報復関税を撤回しなければ50%の追加関税を課すとSNSで投稿したことも、リスクオフムードを強め、ドル円の押し下げ要因となった。その後は再び買われ、148円台前半に上昇。トランプ氏が関税措置を巡り日本など各国と協議を進めるとの期待が広がったのが背景とみられる。
日本に関しては、石破茂首相とトランプ氏が7日に電話会談し、双方が担当閣僚を指名して協議することで一致。ベッセント米財務長官はSNSへの投稿で、一連の関税政策を巡る対日交渉を主導すると表明している。
米相互関税の上乗せ分の発動をあす9日に控え、目先は関連情報に一喜一憂する展開が予想される。もっとも、「過度なリスクオフムードは一服した」(国内証券)との見方があり、日経平均株価が堅調に推移すれば「ドル円のサポートになる」(邦銀)とみられる。
ユーロは対円で上昇、対ドルでは下落。午前9時現在、1ユーロ=161円21~25銭(前日午後5時、160円38~41銭)、対ドルでは1.0914~0915ドル(同1.1000~1000ドル)。(了)
時事通信
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最終更新:4/8(火) 9:35