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<新興国eye>前週のインド株、海外株高や中銀の金利据え置き決定を受け3週続伸=BRICs市況

4/8 9:54 配信

ウエルスアドバイザー

 前週(1-5日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の5日終値は前日比0.03%高の7万4248.22、週間ベースでは3月28日終値比0.81%高と、3週続伸した。
 
 週明け1日は指数が上昇。翌2日は4営業日ぶりに反落、3日も続落した。4日は反発。
 
 週前半は、海外市場が堅調となったことや、米国のインフレ指標が改善したことが好感され、買いが優勢となった。不動産開発大手プレステージ・エステート・プロジェクトが資金調達を受け、また、国営航空機製造大手ヒンドスタン・アエロノーティクスも好決算で急騰した。ただ、金融大手のインダスインド銀行やITサービス大手テック・マヒンドラなど有力株で利食い売りが強まったため、上値は限られた。
 
 その後は、高値警戒感から値固めの展開となり、ICICI銀行やコタック・マヒンドラ銀行など金融株を中心に利食い売りが強まった。また、最近の熱波を受け、食品価格の上昇懸念からインド準備銀行(中銀)の利下げが遅れるとの観測や、FRB(米連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長が講演で利下げを急がない考えを示唆したため、売りが優勢となった。ただ、個別銘柄では自動車大手タタ・モーターズが独高級自動車大手BMWとIT合弁会社設立合意を受け、急騰した。
 
 週後半は、米国の経済指標を受け、FRBの利下げ開始が遅れるとの憶測で海外株安となった流れを受け、インド市場でも売りが優勢となった。スズキのインド法人マルチ・スズキ・インド(MSI)や二輪車大手バジャジ・オート、ジェネリック医薬品大手ドクター・レディー・ラボラトリーズ、コタック・マヒンドラ銀行などが下げをけん引。
 
 その後は、3月日経インド総合PMI(購買担当者景気指数)が好調となったことを受け、買いが優勢となった。また、1-3月期の銀行預金の伸びが好感され、HDFC銀行など金融セクターが急騰、上げを主導。
 
 週末5日は小幅続伸。中銀が予想通り、金利を据え置いたあと、金融や不動産、自動車など金利に敏感なセクターが買われ、上げを主導した。市場では金融姿勢に変更がなかったことや、シャクティカンタ・ダス中銀総裁がインフレ率は低下傾向にあり、民間設備投資が拡大、GDP成長率は好調との認識を示し、25年度のインフレ率を4.5%上昇、GDP成長率は7%増と、楽観的な見方を示したことが好感された。
 
 今週(8-12日)のインド市場は中東紛争やウクライナ戦争、中東・紅海でのイエメン武装勢フーシ派による船舶攻撃、西側の対ロ制裁などの地政学的リスク、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内のインフレ動向、主要企業ニュースも注目される。主な経済指標の発表予定は12日の2月鉱工業生産と3月CPI(消費者物価指数)など。11日はラマダン明けの「イード・アル=フィトル」の祝日のため、休場となる。
 
<関連銘柄>
 インドNIF <1678> 、インドブル <2046> 、インドベア <2047>
 
提供:ウエルスアドバイザー社
(イメージ写真提供:123RF)
 

ウエルスアドバイザー

最終更新:4/8(月) 12:18

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