(ブルームバーグ): クレディ・スイスのウルリッヒ・ケルナー最高経営責任者(CEO)は数週間以内にUBSグループを退社する見通しだと、事情に詳しい関係者が明らかにした。退社は両行の合併完了を見届けた後になるという。
クレディ・スイスが破綻の瀬戸際に追い込まれたことを受けて、スイス政府は昨年、UBSによる買収をお膳立てした。クレディ・スイスとUBSの両方で合計20年以上の勤務経験があるスイス銀行業界のベテラン、ケルナー氏は、2022年7月に業績不振に陥ったクレディ・スイスの立て直しを託される形でCEOに就任した。
UBSの買収後、ケルナー氏は同行の傘下に入ったクレディ・スイス部門のCEOに指名された。だが、両行の持ち株会社が統合されれば、クレディ・スイスCEOの役職は廃止されることになっている。
ケルナー氏(61)の退社については、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が先に報じていた。
FTによると、ケルナー氏はもっと早い時期の退社を望んでいたが、法的な合併の完了まで待つよう説得されていた。UBSは法的な合併完了を5月末までに済ませるよう取り組んでいるという。
ケルナー氏はクレディ・スイス出身者として唯一、買収後にUBS取締役会メンバーとなったが、両行の統合過程では目立たない姿勢をとり続けた。
UBS、歴史的合併後の幹部人事発表-クレディS出身者は一握り
UBSは7日に1-3月(第1四半期)決算を発表する予定。
原題:Credit Suisse’s Last CEO Koerner to Leave UBS in Coming Weeks(抜粋)
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最終更新:5/6(月) 19:41
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