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誰も言わない「エヌビディア・バブル」とその崩壊への「悪夢のシナリオ」…!経済予測が専門の私が、生成AIの「不都合な真実」を徹底解説します!

3/25 6:32 配信

マネー現代

EVとAIの「不都合な真実」

(文 鈴木 貴博) 「未来予測」を専門とする経済評論家の鈴木貴博です。

 さて、去年は推奨株としてエヌビディアをはじめとした生成AI株を購入すればよい一年でした。では、今年は「どの株を買えばいいのか?」と訊かれても、なかなかいい返事ができません。

 エヌビディアの株価も上がりすぎてしまい、正直、ちょっと未来が読みづらいと皆さんも感じていらっしゃると思います。

 この先、高い確率で起きそうな投資機会としては、EV関連ということになるでしょう。仮に今年、EVがそれなりに販売数が失速することで、テスラ株が大きく値を下げるときがくるとしたら、そのときはテスラ株が再び買いかなとは思います。長期的にはEV化のトレンドに変わりはありません。

 テスラは短期的なEVシフトの停滞問題と、長期的には自動車業界の中での競争に勝ち抜けるかどうかの課題はありますが、それでも2027年ぐらいまでは基本的には「買い」でいいと私は考えています。

 一方で、予測が難しいのが生成AI関連産業の未来です。今回はそのことを記事にしてみたいと思います。

生成AI×エヌビディアの「ヤバすぎるバブル」

 EV化と同じく生成AIに関しても、長期的にはそれが未来の中心に来るトレンドであることに変化はないと予測しています。

 しかし一方で、エヌビディアを始めとする生成AIへの巨額投資が、近い将来のどこかの時点で急に鈍化する可能性があります。もしそうなってしまったら、株式市場では手のひらを返したようにAI株が下がる危険性があります。

 その転換点は、なぜ来るのでしょうか? それは生成AIへの現在の投資ラッシュが、今のところ「乗り遅れてはいけない」という理由で起きている「ブーム」だという構造に起因するからです。

 今はとにかく乗り遅れてはいけないので、巨大IT企業から新興のAIベンチャーまで、誰もがエヌビディアのGPU(Graphics Processing Unit)に行列をなして購入しています。GPUへの投資の意欲が収まる気配はありません。

 一方で、これはAIに関わる業界人の多くが予測をしていることですが、実際に生成AIのサービスが本格化する段階で、データセンターの計算能力はそれでもまったく足りなくなることが予測されています。

 今は、マイクロソフトのコパイロットをわれわれが試しに使っているぐらいの需要しかないので生成AIのサービスは無料で提供されているのですが、これを世界中のホワイトカラーすべてのひとたちが仕事で使うようになると、計算能力がまったく足りなくなるのです。

生成AIバブルに潜む「悪夢のシナリオ」

 生成AIのサービスは学習の際に大量の計算能力を必要とするだけでなく、生成AIの利用の際にも大量の計算能力を必要とします。

 今は学習のための計算能力が主体のため世の中がなんとか回っているのですが、利用が中心の時代が来たとたん、インフラがパンクします。

 さらに難題としては、そのときのデータ処理のコストを誰が支払うのかという問題です。私たちがマイクロソフトやグーグル、アマゾンの生成AIを本格的に使う時代には、インターネットのように無料でサービスを受けるのは無理だと予測されているのです。

 では、こうした状況が現実となったとき、いま生成AIブームの「エヌビディア相場」が一気に押し上げた世界の株高は、どうなるのでしょうか。

 当然、オールカントリーも含めた世界同時株安という「悪夢のシナリオ」が潜んでいると考えておくべきでしょう。

 それに備えるにはどうすればいいのか。後編『日本株"急上昇”の立役者に迫りくる「バブル崩壊」の足音…! 「エヌビディア・ショック」で「オルカン」も道づれ――「生成AIバブル」の不都合な真実を徹底解説します! 』では、さらに詳しく「生成AI」の未来を読み解いていきましょう。

マネー現代

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最終更新:3/25(月) 6:32

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