〔東京外為〕ドル、155円台前半=米金利上昇で水準切り上げ(17日午前9時)

5/17 9:04 配信

時事通信

 17日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米長期金利上昇を受けて、1ドル=155円台前半に水準を切り上げた。午前9時現在は、155円37~39銭と前日(午後5時、154円41~42銭)比96銭のドル高・円安。
 前日の米国時間の序盤は、市場予想を下回るフィラデルフィア連銀製造業景況指数などで、154円60銭台に下落した。その後は、新規失業保険申請件数の良好な結果を受けて長期金利が上昇し、155円50銭台へ上伸。中盤以降は、利益確定売りに押され155円20~30銭台で推移した。17日の東京早朝は155円30銭台で小動き。
 ドル円は、米金利上昇を受けてCPI後の下落分を取り戻す展開だった。市場関係者は「153円、154円では押し目買いニーズが強い」(外為仲介業者)と説明する。別の関係者からは「米国のインフレ鈍化に確信は持てず、日米金利差によるドル高・円安基調に変化はない」(FX会社)との見方を示す。
 東京市場では特段の新規材料は見当たらない。米長期金利上昇が支えになるが、週末で積極的に買い上がる動きは出にくいため、155円台での推移にとどまりそうだ。午前10時すぎに日銀の国債買い入れオペが予定される。13日に続いて減額となれば、長期金利が上昇し、円買いで反応する可能性がある。
 米国時間に4月の景気先行指数が発表されるほか、ウォラーFRB理事の講演が予定される。前出の外為仲介業者からは「ウォラー理事の発言は影響が大きく、低調な指標を受けてハト派に傾斜するか、利下げに慎重姿勢を示すか見極めたい」との声が聞かれた。
 ユーロは対円で上昇、対ドルは下落。午前9時現在は、1ユーロ=168円87~88銭(前日午後5時、167円91~92銭)、対ドルでは1.0868~0868ドル(同1.0874~0874ドル)。(了)

時事通信

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最終更新:5/17(金) 9:34

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