〔米GDP反響〕年内は2%程度の弱い成長続く=PMのシェパードソン氏

4/26 2:09 配信

時事通信

 パンセオン・マクロエコノミクスの主任エコノミスト、イアン・シェパードソン氏=1~3月期の実質GDP(国内総生産)速報値は前期比1.6%増となり、市場予想を大きく下回った。年内の基調の弱さを方向づけた公算が大きい。ただ、速報値の数字はしばしば大幅改定される。今回の下向きのサプライズは変動の大きい貿易と在庫の項目に関連するもので、4~6月期に一部反動があるだろう。しかし、個人消費は2.5%増と予想を下回った。また、個人所得(実質ベース、税引き後)の伸びは1.1%とわずかで、今後は賃金上昇率の鈍化に伴い一段の消費減速が見込まれる。
 一方、住宅投資は、昨年10~12月期のローン金利の低下と、今年1~3月期の比較的温暖な天候を背景に13.9%増を記録したが、4~6月期は金利上昇により大きく落ち込む可能性がある。インフレ削減法とCHIPS法が今後数四半期の設備投資を支えても、成長率の押し上げ要因にはならないだろう。
 また、政府支出・投資は1.2%増と、2022年4~6月期以来の低い伸び。州・地方政府の財政逼迫(ひっぱく)を踏まえると、この辺りが維持可能な水準となりそうだ。これらを総合すると、4~6月期の成長率は2%を小幅に下回り、年下半期も同様の弱さが続くと予想する。
 一方、1~3月期のコア個人消費支出(PCE)デフレーターは前期比3.7%上昇した。3月単月では0.48%上昇した計算になるが、1、2月分の改定によって相殺されるのではないか。いずれにしても、コアPCEデフレーターは今後数カ月の間に2%に向けて近づいていくとみている。(ニューヨーク時事)〈STAT〉

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最終更新:4/26(金) 2:26

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