【ニューヨーク時事】7日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止と人質解放を巡るイスラエルとイスラム組織ハマスの間接交渉の行方が注目される中を売り買いが交錯し、小幅反落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は前日清算値(終値に相当)比0.10ドル(0.13%)安の1バレル=78.38ドルだった。7月物は0.08ドル安の78.06ドル。
間接交渉でハマスは6日、ガザで交戦するイスラエルとの休戦案に同意したと発表した。ただ、イスラエル首相府は声明で、ハマスが同意した案は「イスラエルの根本的な要求から程遠い」と主張。イスラエル軍は7日、ガザ最南部ラファ東部で限定的な地上戦を実施し、エジプトとガザの境界にあるラファ検問所を掌握するなどしたと発表した。停戦交渉の動きをにらんで強弱感が対立し、相場は方向感に乏しい値動きとなった。
7、8両日に官民が発表する週間在庫統計では、原油や石油製品の在庫取り崩しが予想されているほか、米政府が戦略石油備蓄(SPR)を積み増す方針が伝わったこともあり、需給引き締まり観測が下値を支えた。前週に週間で6%超下落した後を受けた安値拾いの買いに、プラス圏で推移する場面もあった。
▽ガソリン=反落。中心限月6月物の清算値は4.48セント安の1ガロン=254.34セント。
▽ヒーティングオイル=3営業日続伸。6月物の清算値は0.42セント高の1ガロン=246.56セント。(了)
時事通信
最終更新:5/8(水) 5:26
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